僕はネガティブだけど、それなりに充実した人生を生きたいと思う。

「ネガティブ」で片づけず、自分の観察を続けたい。

『嫌いなもの』を言えるようになると、人としての成長を感じられるよ!

昔の僕のメールがPCに残っていたため、何となく眺めていたときのこと。

 

僕が友人に送った、「俺は普段から『嫌い』という言葉を使わないようにしてんだよね」みたいな文を見つけた。

 

今なら、だから何だ、としか思わない。

 

しかし当時は、迎合こそ正義であり、『嫌い』という言葉は、異質な価値観を受け入れられませんよ僕はという白旗のように考えていたのだろう。

 

謙虚と便利をはき違えた哀れな男である。さぞかしストレスフルな青春だったに違いない。

 

しかし、今見ても、意外と周りに『嫌い』という言葉を使うのが苦手な奴が多い。

 

『嫌い』と言えずに押し切れないから、わけのわからないお誘いに連れてかれて疲弊したり、飲めないお酒を飲んで後悔したり。

 

その根底にあるのは、たぶん『嫌い』と言ったら『嫌われる』という恐怖であろうということは、僕自身よーくわかるのだけれども。

 

だが性根がクズになってきた昨今では、嫌いなものを嫌いといったらそれを嫌うなんて、その程度の器の人間になら嫌われても別に構わねえとしか思わない

 

つまるところ、今の僕は昔に比べて、こういう分野でのストレスが非常に大きく減った。

 

尚、僕はたまに「毒を吐くね」と形容されるくらい、はっきり好き嫌いを言えるようになっている。

 

導入が頭でっかちになったが、今日は『嫌い』という言葉を使えるようになるまでの、僕の軌跡をまとめてみる。

 

 

 

 

『苦手』からスタートしてみよう。

f:id:pochihiko_inunosuke:20200427150937p:plain

  

『嫌い』とほとんど同意でありながら、少しマイルドに聞こえる『苦手』という言葉で、まずは練習してみよう。

 

例えば、僕はチーズが大嫌いであり、居酒屋のコースメニューでチーズのかかったサラダが出てくると、思わず下唇に力が入る。

 

大学に入学したての頃とかは、「食いなよ」と言われたら、「チーズが嫌いなんです」とは言えず、数口我慢して「いただきます」とかやってた悲しい記憶がある。

 

ちなみに今なら、「チーズ大嫌いなんで、皆様でどうぞ」とサッサと言える。

 

そこで練習として、自分の大嫌いなものを、話の自然な流れなんかで『苦手』だということを伝えてみよう。

 

上記の例なら、『チーズ苦手なんで、皆様でどうぞ』となる。

 

一度言えたら、案外口に出しても誰も気にしていなくて、心に渦巻いていたもやもやのほとんどがクソ無駄であることに気付くと思う。

 

それを数回繰り返せば、とりあえず『苦手』を伝えることに抵抗はなくなるはず。そうしたら、次のステップに進むべし。

 

友達・同期・後輩に『嫌い』なものを言ってみよう。

f:id:pochihiko_inunosuke:20200422230202p:plain

 

 いよいよ嫌いという言葉を使う練習に入る。

 

尚、『嫌い』という言葉を向けてはならないフレーズ(ヒトとしてという意味)もあるので、それは最後にまとめておく。

 

最初に言いやすい相手は、友達・同期・後輩、つまり気心知れているとか何とかで、話しやすい人を選ぶと、敷居が低くて楽だ。

 

もちろん突拍子もなく「俺、○○という状況が『嫌い』なんよね~」とかというと教養を疑われてしまうので、ある程度空気を読む必要はある。

 

自然な流れで『嫌い』なものを言って、「わかるわ~」とかコメントがもらえたら、もう合格。

 

尚、これをできるようになるためには、普段から自分は何が『嫌い』なのかを知っておく必要がある。

 

まぁそういうのは、A4の紙に5分も書けばほとんど全部出てくるので、スキル論として述べるほどのことでもないのだが。

 

自然な流れで先輩・上司に『嫌い』なものを言えたら御の字。

f:id:pochihiko_inunosuke:20200412140112p:plain

 

 あとは対人関係でめちゃくちゃ気を遣う相手に『嫌い』なサムシングを伝えられたら、もう合格だ。

 

「扱いづらいヤツと思われたら・・」とか思う方もいるかもしれない。

 

しかし繰り返すが、その程度のやりとりでそう思う人間の方が、世間一般的に考えて扱いづらい。気にしなくて結構だ。

 

それに何より、「芯がある」とか、「意見を持ってる」とか、好意的な解釈をされることの方が多いらしい。

 

ストレスを減らして評価が得られるのなら、やらない手はないことなんだと、今思った。

 

『嫌い』と言ってはいけないフレーズたち。

f:id:pochihiko_inunosuke:20200306032243p:plain

 

憲法には思想の自由というのがあるから、別に考えるのは勝手なのだが、中には口に出すと著しく評価を落としてしまうフレーズもあるわけで。

 

これらばかりは、『嫌い』というべきではない。人としての倫理を疑われる。

 

例としては、両親・自分・所属する組織・直属の上司・家族・好意(ストーカー除く)などだ。

 

噂というのはどこからどう巡るか分かったものではない。

 

実際、とあるメンバーが、別の先輩の悪口をSNSでぶちまけていたことを、全然関係ないポジションにいた僕が人づてに聞いたこともあるくらいだ。

 

要するに、著しく評価を下げがちなことは、すさまじい速度で広まってしまうということ。

 

繰り返すが、嫌いと「思う」のは勝手だが、嫌いと『言う』のはダメだということなので、せめてそこだけでもご留意頂ければと思う。

 

終わりに。

  

かくいう僕は何が嫌いなのか。少しだけご紹介しよう。

 

例えば、焼酎。

 

昔飲まされすぎて死にかけたことがある。トラウマで嫌いだ。

 

次に、行列。

 

何も生産できない時間が嫌。その先に何があろうとも、人混みによる不快感とか、待たされるストレスに大体勝てないので嫌い。

 

あとは、自分がシラフの時の飲み会二次。

 

あのテンションにはなかなか着いていけない。そして、帰りたいとも言いづらいから嫌い。でもこればかりは、自分もやってないかなぁと自戒することも多い。

 

他にもまだまだあるが、とりあえずこの辺で。

  

『嫌い』しか言わない人間は蛇蝎の如く嫌われるが、『大丈夫』しか言わない人間もそれはそれで信頼できかねる。

 

結局は、自分の価値観を伝え、それによって自分に合わないものを遠ざける手段として、嫌いなものを嫌いと言えた方がラクだよ、というのを言いたかった。

 

20%でもいいから伝わっていれば幸いである。

 

がさつ力 (小学館よしもと新書) がさつ力 (小学館よしもと新書)
千原 せいじ

小学館
売り上げランキング : 14686

Amazonで詳しく見る by AZlink