僕はネガティブだけど、それなりに充実した人生を生きたいと思う。

「ネガティブ」で片づけず、自分の観察を続けたい。

主観だけで判断すると、大体は誤解を生んで終わりだぞという話。

先日、とある定食屋で独り、飯を食っていた。

客は、僕と3人くらいのサラリーマンだけ。

彼らは見た感じ割と疲れていたのを覚えている。

 

そのグループから、気になる会話が聞こえた。

「人が仕事しているのに帰るとか、ありえねーよな!」

 

とかそんな。

ワークライフバランスが提唱されつつある世の中で何という蛮行!無益な長時間労働を推し進める悪しき風潮滅ぶべし!」

 

なんて立腹しそうな人もいそうな文言である。

 

僕も最初はかるーく思った。「うへっ、ちと黒い会話じゃん」と。

 

でも、その後の話をちょこちょここっそり聞いてると、どうやら真の事情は違うらしい。

 

「本当にな。

”人に仕事を振っておいて、その人がまだ頑張ってるのに、それを横目に帰るとか、”

神経どうかしてるくね?」

 

というのが正しい状況らしい。

 

そうであるなら見方は変わる。

 

僕もまた、急に仕事を振られた上で、その人が「じゃ」とかいって帰るのを見ると、器が小さいので、やっぱり心にさざ波が立つ。

 

その日はそれで終わったのだが、冷静にこの思考の変化を振り返って考えると、ちょっと怖いと思う点があった。

 

僕たちは人見知りであり、人とコミュニケーションを取ることは、避けられるならば、なるだけ避けて生きていたいタイプだ。

 

自然と、物事を判断したり推量したりする場は、他者との会話ではなく、脳内における自分会議が主となる。

 

すると、どうしても判断が偏りがちだ。

 

狭量な価値観に基づいて出る結論は、自分的には満点でも、世間一般的には零点かもしれない。でもそれに気付けない。

 

矯正する場に僕たちが出ていかないからだ。

 

自分会議は僕らとしては必須のスキル(大げさだけど)である。

 

しかし、正しいトリセツを自分なりに認識していないと、いつか大きなポカをしそうで怖い。

 

ということで今日は、僕なりにではあるが、主観で物事を考えるリスクを述べていこうと思う。

 

 

  

人の思考の癖を知っておこう。

 

 

根っからのポジティブと、誰もが見ても思う人がいる。

 

社会的にも成功を収めている方で、著書もある。僕も何冊か読んだのだが、そこに気になる文言があった。

 

『人から見れば、私はポジティブと言われます。しかし、私も悩むときは悩みます。大体、そういった想像は、悪い方、悪い方へ膨らむものです。人間は本質的には、実はネガティブなのです。』

 

とかそんな。うろ覚えだけど。

 

要するに、人間は本質的にはネガティブらしい。

 

まぁそうだよな。太古の時代とか、リスクヘッジができない超楽観主義サピエンスは、必然的な不慮の事故でばたばた死んでいっただろうな。

 

根拠のない自信を持つと、破滅に繋がる。そういう遺伝子は減っていったということかな。

 

そんな意味では、悲観的な方へと身をよじる考え方は、原始の名残であるとも言える。

 

話を戻すと、『人間の思考は、悪い方へ行きがちなのだ』という意識は必ず要るワケで。

 

判断を下すために仕入れた情報が少ないほど、それは顕著となる。

 

次項で、その例を考えてみる。

 

主観で判断を下す際の、思考の流れ。

 

 

好きな人にメールを送りたいとする。

 

まず、「何を送ろうかな」とか考えるだろう。

 

続いて、「今は大丈夫なタイミングだろうか」とかに繋がる気がする。

 

ハートがチキンな僕とかだと、ここから大体「いや、忙しいだろうな」という推測が入る。

 

で、「そういえば薄い内容の文言しか浮かばないぞ」からの「迷惑だろうな」というヒヨりとなって、気付けば「よし、送るの止めた!」という結果になる。

 

まどろっこしいステップを踏んだ割には、何も起こっていないのがお分かりだろうか。

でもま、これは何かしらの結論が出ただけマシか。

 

では、こういうケースはどうだろう。

 

休日の夕方、シャワーを浴びて出てくると、着信が一件あることに気付く。

相手は職場における先輩。

 

「何か用だろうか?」とかけなおすと、繋がらない。

Lineを送っても、既読すらつかない。

 

「緊急の用事だったら、再度連絡来るだろう」と一度は納得しても、次々と不安要素が、霧が如く心に立ち込めてくる。

 

「もしかして、お怒りのそれか?」

「なんとか連絡を取って謝らないとマズい?」

「うわ、やらかしたかも!ヤバい!」

 

以下、堂々巡りである。尚、これは僕の実体験であり、何だかんだで連絡がついてみると、「飲みにいこうぜ」というお誘いであった。

 

今なら鼻で笑えるが、やはり思考はほっとくと、自分に都合が悪いようへ膨らんでいくというのは、経験値もあってか肌感覚で分かる。

 

考え事をする時は、これを踏まえた上でちょっとした防衛策を用意するのが鍵だと思う。

 

以下、僕が心がけていることを紹介していく。

 

ネガティブな結論は『保留』。

 

 

先ほど、ネガティブの極みとも言える結論が出がちというのは述べた。出るものは仕方がない。その答えはその答えで、一応有益に使おう。

 

『最悪のケースは考えた。だったら、もうちょいマシなケースはどうなるかの』といった風に、自分に問いかけてみると良い。

 

大抵、ケースとしてはマシなどこかへ着地する。あれだけ悩んだのがアホみたいに感じることもしばしばだ。(というか最悪を想像し、その通りになった経験が無い気がする)

 

最悪の場合という結論で行動を起こす・・前に、それよりマシなケースを想定しとく方が、結果現実的で健全な結果に繋がることが多い。

 

要するに、ネガティブ思考とはある種アグレッシブな思考である。

 

一旦クールダウンする時間も必須、そう言い換えることもできるってことだと思う。

 

『一般の答え』は絶えず集積する。

 

 

誰かとのコミュニケーションなしに、実生活の経験値を積もうと思ったら、読書しかない。

 

大抵のことは、何らかの文章の中に答えがある。

 

そもそも、色々と考えて、情報を組み合わせて答えを出すためには、その『道具』、いわば『知識』が必ず要る。

 

ものを作りたくても、道具がなければ極めて選択肢が限られるのに似ている。

 

そんなわけで、経験則とか、仕事論とか、そういうのがまとまっている本で、オススメなものを以下に紹介しておく。

 

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終わりに。

 

 

人見知りには有用な方法でも、やっぱり使い方を間違え続けると怖い。

特に、考え事の結果が自己否定に落ち着きがちな人は、一層である。

 

また、睡眠不足だったり、体調が悪かったり、酩酊していたりといった風に、正常とは異なるコンディションの時は、そもそも行ってはダメだ。

 

よろしくない結果に必ずといっていいほど着地する。

 

ただ、それさえ気を付ければ、やはり役立つ考え方に違いない。

 

僕においては、昨日も使った。今日も使った。明日もきっと、使うだろう。

 

考え事とは、ルールさえ知っておけば、やってて結構楽しいのである。

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