この盆はあまり出歩かず、休養メインのある種充実した日々を過ごせている。
だがそうした『暇』を満喫していると、やはりネガティブ思考が意識の中に忍び寄ってくる。
これはいわば、身体は休んでいるのに精神が休みなく働き続けている状態である。
心か体、どちらかを壊せば人間は機能しなくなる。恐らく、このままだと僕の心は過労死する。
あまりにも精神の疲労が取れなくて辟易していたので、昨日の空き時間に久しぶりにネットサーフィンをしてみた。
すると、考え事を無意識に膨らませてしまうネガティブに適した、ネガティブ思考撲滅法なるものを発見。
そしてそれは、まさに効果てきめんだった。なるほど、考え事の内容を変えれば、それはそれで没頭として使えるのか。目から鱗であった。
―では、実際僕は何をしたのか?導入が長くなったが、以下その説明である。
『今、ここ』に集中しよう。
マインドフルネスという言葉がある。
丁寧に説明しようとすれば、どことなくスピリチュアルなワードがたくさん登場するものの・・。
乱暴に要約すれば、『今、ここ』に集中することである。
ネガティブに支配されているときは、意識は実は『今、ここ』に向いていない。
どうにもならない過去。Ifが何乗にもなった未来。起きてもない心配事。それらを悔やんだり不安視したりなんて、不毛が過ぎる。
その不健全な状態を打破するため、『今、ここ』に集中する。それがマインドフルネスの雰囲気である。
そのツールとしては、『瞑想』が有名である。
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腹式呼吸を意識して、鼻から息を吸い、口から吐く。5分程度、これにだけ集中する。
確かに、気持ちはスッキリする。そこまでハードルも高くないし、自宅でやるにはオススメだ。
だが、これの弱点は、『人目があるとやりづらい』という一点に尽きる。確かに、横でいきなり瞑想をされたら、少々怖い。
そこがネックで、僕自身常日頃の手段として瞑想は使わなかったのだが・・・。
ネットサーフィンをしていて気付いた。『現在無意識で行われている動作に意識を向ける』ことさえできれば、それはある種のマインドフルネスである。
説明がかなり抽象的になってしまった。以下、具体的な方法である。
①自分実況
日々の行動の97%は、無意識に行われているという。
頬杖をつくのも、痒い所を掻くのも、面白ければ笑うのも、全て『やるぞ!』という命令を自覚して出しているワケでは無いはずだ。
自分実況とは、その無意識下の行動に敢えて意識をフォーカスすることだ。自分の動作を自分で実況することで、一層集中し易くなる。
『今、右手でタイピングをしている。そして左手で・・・』
『右足、左足、右足、左足、右足から階段へ・・・』
活字にすると猛烈に鬱陶しいが、脳内でやる分にはそうでもない。
昨日10分程これを行ってみたが、確かにその間変な思考は一切忍び寄ってこなかった。
ネガティブや不毛な考え事を締め出すのに、極めて有効であると感じる。
―だが、せっかくなら、こういった思考さえも有意義な時間にしたい!
そんな考え方を持った生真面目な方も多いと思う。その方には、次の方法をオススメする。
②状況を全部英語にする。
口にするより、けた外れに難しい。だが、良い意味で脳みそが活性化するし、没頭するから無駄な思考は消えてくれる。
道路を歩く。なんてことはない。2つ先の角を曲がろうと考えている。なんてことはない。
だが、英語にすると、ちょびっと難しい。
I’m walking down this street, and I’ll turn left at the second corner.
こういう何気ない自分の行動、他者の様子、街の情景などを英語にバンバン翻訳する。
素養が少々必要かもしれないが、英語圏の方とのコミュニケーションは、中学英語で事足りる。
そういった訓練の場として時間を活かしつつも、同時に唾棄すべき漆黒の考えを締め出す。
これはこれで有意義な時間である。
では、ついでにもう1つ、有益な時間の使い方とリンクさせたそれを述べてみる。
③仮説→検証を繰り返してみる。(自分論理クイズ)
これはかつて読んだこちらの本で紹介されていた『遊び』である。
ロジカルに考える訓練として紹介されていたのだが、費用は掛からないし、結構面白いしで、オススメの方法だ。
方法はシンプル。周りを見渡して、気になる人や状況に注目し、なるべくロジカルに、ちょっとした仮説を立てるというものだ。
例えば、昨日の僕の例であれば・・・。
ティーネイジャーが読んでそうなファッション誌から、そのまま出てきたような格好の、女子大生と思われる5人組が電車に居た。
横一列で座席に座り、楽し気に会話をしている。僕はその光景を見てちょっと考えてみた。
『この5人組は、僕が降りる前にどこかで下車するだろうか?』
色々とロジックを積んでみた。
『僕が降りるのは、終点ひとつ前のところ。服装が華美なのを見た感じ、スポーツとかをするわけはない。となれば、○○駅はあり得ないな。』
そして、所持品がとても少なかったことで閃いた。
『恐らく、帰り道ではなく、これから遊びに行くのだろう。となれば、ファッションも娯楽施設も全てある、終点の○○駅で降りるだろう。』
―と僕は踏んだ。正直この時点で座席に座れるかどうかはもの凄くどうでも良くなっていたのだが・・・。
たまたまかドンピシャか。
その5人組は、僕が降りる駅でも、まだ車内に居た。つまり、僕の読み通り、終点まで乗ったということだ。
僕のはあくまで、推論に推論を重ねただけだ。ちゃんと僕のロジック通りの根拠で5人組が行動したのかは確認しようがない。
ただ、結構良い暇つぶしにも、そして論理的に物事を考える訓練にもなった。
やはり活字にしたらめんどくさいが、脳内であれこれ考える分には、想像より楽である。
終わりに。
『オンオフを切り替えるために思考を現在に集中する』というのは何度も聞いた話である。
僕はそこで、『どうやってもネガティブなことを考えないという状況が作れない』と悩んでいた。
だが、発想は何事も転換すればどうにでもなるのだな、と。好ましくない考え方を締め出すには、別の思考で埋め尽くせば良い。
僕は生来考え事が好きな人間だ。今後、どうでも良いことでもロジカルに考えて遊んだりするのだろう。面倒な人間だ。
さて。
長期休暇の最中、色々と忘れたいはずのしがらみとかその辺が、暇に乗じて湧き上がってきている方もいると思う。
そういう時は、いっそ『別の思考』で脳内を埋め尽くしてしまおう。
やはり、ネガティブの敵は没頭だ。
ここに書いた方法たちが、心が疲れている方の一助になれば幸甚である。
ネガティブ思考撲滅方法まとめはこちら↓
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