僕はネガティブだけど、それなりに充実した人生を生きたいと思う。

「ネガティブ」で片づけず、自分の観察を続けたい。

人見知りと気配り。

僕は口下手だ。だから言葉で色々表す。

不言実行と言うのだろうか。字面だと滅茶苦茶カッコイイ。

 

といっても、なんてことはない。

誰にも気づかれないような気配りを、ただ細々とやっているというだけという話だ。

あまりにも細かいので、多分誰の同意も得ない。

例えばご飯を食べ終わっても、スプーンや箸なんかの、自分が口を付けた側を相手側に絶対向けて置かないとか。

相手が喋っているときは、緊急時じゃない限り携帯を机にすら置かないとか。

いつも飲んだり食べたり吸ったりしているものの銘柄を覚えとくとか。

そんな感じである。

 

なんでやるのかと言われれば、特に企て事があるわけじゃなくて、癖に近い。

相手を不快にさせることや、喜んでくれると思われることは、些細なことでもなるだけ排除したり実践したりしているという話。この性分の根底には、僕の生い立ちになんかあるような気がするが、思い出すのもめんどくさいので割愛。

 

当然、あまりにも細かい気配りなので、気付かれないことは日常茶飯事。人によっては、「ええよそんなことせんでも」と逆に注意されることもある。ある意味、善意の性ってヤツだから仕方ない。誰かの正義は誰かの悪、みたいなことを言ってる敵キャラがなんかのRPGに居た。

 

そんな僕の独自色強すぎる気配りの中でも、「それいいね」みたいな好意的反応を頂いたものも少々あった。これを実践すれば、アナタもちょっとした気配り上手になれるかもしれない。勿論、人見知りの僕にも出来るので、レベルは簡単そのものである。

ということで、その一部を2つほど、追記にてご紹介。

  

挨拶代わりに何か褒める。

 

これは僕が言われて嬉しかった為、自分でも実践していることである。

2年くらい前、たまたま通販で新しいコートを買って、初めてそれを着て遊びに行ったとき、友人の1人が「そのコートカッコイイな!」と褒めてくれた。単純と思うかもしれないが、実は結構悩んで買ったコートだったので、めっちゃくちゃ嬉しかった。

こんな些細な一言で、誰かを喜ばせられるとか。すばらごい。

以来僕は、自分でもこの方法を使うようになった。

例えば、少しでも雰囲気が違うと思ったら、その原因を探る。大抵は、「今日は髪型キマってるな」とか、「靴が新しいな」とか、「時計替えたのか」とか、身なりに関するところにそれがある。それが分かると僕は、「今日髪型キマってるなー」とか、「その靴カッコイイな!」と言った風に、なるべく嫌味っぽくならないよう細心の注意を払って、褒めることにしている。すると大抵、はにかんで「ありがとう(しみじみ)」と返してくれる。結果、その日の集まりは和気藹々なスタートを切れる。

些細な一言だが、効果は絶大だ。是非試してみてほしい。

繰り返すが、どうみてもただの寝癖なのに「今日髪型キマってるな~」とか言っちゃうと、ただの嫌味なので気を付けよう。

褒めると皮肉は表裏一体。大げさだが諸刃の剣ってヤツかもしれない。

 

自分の話は控えめに。

 

世の中には、自分に起きた出来事を、すごく面白おかしく喋れる人たちがいる。そういう人たちの話は聞いてて面白いし、飽きない。自分のことを話してるはずなのに、不思議と嫌な気持ちにもならない。これはもう、尊敬のレベルである。

 

だが、これは押しなべて、相当な手練れのみが為せる技だと思っていい。

あるアンケートによると、聞いててつまらない話の上位に、「自慢話」「武勇伝」「悪口」「愚痴」が大体いつもランクインしている。

これはハッキリ言って僕も同意である。

こんな僕でも、飲み会とかの席で

「女切れたことがないんだよね」とか、

「昨日は○人ボコってよ」とか、

「あいつ○ねば良いのに」とか、

「もう彼氏と別れよっかな」とかいう話を聞かされたことが何回かある。

正直言ってどう前向きに捉えても、「だから何だよ」という感想に着地した。場合によっては、「この席でそんな話、する?」と神経を疑うこともあった。そしてその場にいた人全員、どこか白けた感じであった。

 

色々な本に書いてあることだが、人は聞くより話したい欲求の方が強いのだと言う。これは確かにと思う。人見知りな僕だが、実のところ延々聞かされるより話す方が気分が良い。

2時間説教を聞くか、30分100人の前でスピーチするか選べと言われたら、ちょっと迷ってスピーチに行くと思う。

という心理を知ってから、僕は親しい間柄の友人との集まりを除いて、聞き役に回ることが多い。ただ反応を示すだけで、自分は何も喋ってないのに、勝手に相手の機嫌が良くなっていくので、不思議と思いつつも何か気分が良かった。

状況次第では自分のことを話さないといけない空気になることもあるが、その時は「失敗談」を話すようにしている。

話は前後するが、僕の周りにも、先述のつまらない話の上位に該当するテーマながらも、爆笑をかっさらう話をする人が居た。その人たちの共通点は何かというと、「失敗談」や「ツッコミどころ」を必ず織り交ぜるということだった。

 

例えば、自慢話に聞こえても、

「俺良い車買ったんだよねー。1時間で壁にぶつけたけどサ」

という、ちょっと間の抜けた話だったり。

武勇伝に聞こえても、

「俺は昔、暴走族のヘッドを兄に持つヤツと友達だったんだよ」

という、お前関係ねぇじゃんって話だったり。

悪口に聞こえても、

「アイツマジ腹立つよな!俺がゲームで集中砲火しただけでキレたんだから!」

という、悪いのお前じゃんって話だったり。

愚痴に聞こえても、

「もう仕事辞めようかな・・・。忙しすぎてエロゲする時間が取れないよ・・・。」

という、何て声を掛けたらいいかわからない話だったり。

こういう共通点を見つけてから、話すべき場面が来たら、僕は失敗談を必ず話すようにしている。詳細な内容については、内輪も良いとこなので省く。

ツッコミどころを意識して織り交ぜるのはとても難しいが、失敗談ならストックだらけなので容易である。是非これも実践してほしい。

 

終わりに。

 

たった2つ?と思われたかもしれないが、僕のこの気配りは、いわば癖みたいなもの。

無くて七癖というように、実は最初に挙げた細かいのを除くと、自覚しているのはこの2つくらいしかない。

本当はもっと色々してるのかもしれないが、正直言って指摘されないと気付かない。それくらいDNAに刷り込まれてるんじゃねってくらい自然に出てしまう。常に周りを気遣うと言えば聞こえはいいが、要するに考えすぎの自意識過剰ともいえるので、損か得かと言われれば微妙である。

 

何事もほどほどが大事なのだと思う。

ということで、人によってはものすごいストレスになり得るので、この記事に書いたこと以外で、僕みたいなことをするのはオススメしません。

悪しからず。

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