人見知りは人見知り故に、あまり自分のことを話さない。
というか話せないと言った方が正確か。
自己顕示欲は生まれながらに備わっているというが、自分の場合はよくわからない。
それ故、僕はイメージだけで結構適当なことを言われることがあった。
表情は乏しく、口数も少ない。
部活にも入らず、プライベートも謎。
字面だけならラノベの主人公っぽいが、残念、僕だ。
ということで僕が今まで言われてきた適当なイメージと、それに対する僕の答え方を以下に述べていく。
「コーヒー好きそうだよね」
高校2年生の時、女子に言われた。
何となく自分でもコーヒー似合う人間かなという、ナルシストな自覚は当時あったのだが・・・。
実のところ、上記のセリフを言われた時点では、高校に入ってから一度もコーヒーを飲んだことがなかった。
正直に言う。僕はココアやいちごオレの方がずっと好きだった。
というか今も正直、コーヒーより好きだ。
女子かっつうの。
ちなみにこのセリフを言われた時、「そう?ありがとう」という、受けてるようで受け流してる返しで凌いだ。
これ、使えまっせ。
ということで女子にコーヒー好きそうだよねと言われたのを契機に、適当にコーヒーを飲んでみた。
うん、苦い。
美味いとは思わない。高校生のガキにはわからない飲み物ということか。
今もコーヒーはあまり得意ではないが、エメマンの微糖がすごくハマったので、それだけは大変おいしく頂いている。
「喧嘩強いだろお前」
はっきり言う。んなわきゃない。
僕の出身の小学校・中学校・高校と、治安はかなり良かった。
絡まれたことは1回あるが、最強の友人が殴り合いの前の段階で撃退したので、僕は特に何もしていない。
トレーニングは好きだけど、格闘技術はからっきしである。
ということで、このイメージを広められたら非常にめんどくさい。
そこで僕は、昔コテンパンにされた過去をでっちあげて、「俺弱いっすよ」というネガティブキャンペーンを行った。
もちろんでっちあげなので、そんな過去はない。
というか僕は喧嘩そのものをほとんどしたことがない。当たり前だけど。
「俺弱いっすよ」と言ったらナメられるかと思いきや、実はそうでもなかった。
「弱いと言っても、喧嘩はするんだコイツ」という含みもあったからだと、今思えば納得する。
ということで、要らぬ面倒ごとに巻き込まれない為に、こういうレッテルを貼られかけたらすぐに剥がしてしまおう。
「女の子と遊ぶより、読書とかの方が好きそう」
中学3年の時、人づてに聞いたセリフである。ちなみに発信源は女子。
これを否定するかしないかは、正直その人次第だなと思う。
思春期真っ盛り。女子と遊びたくて仕方ないけど、人見知りなんだよ!
という鬱憤が溜まっている人は、人づてに否定すべきだと思う。
別になぁ。デートする金も知恵も無いしなぁ。読書も嫌いじゃないしなぁ。
という僕みたいな仙人は、別に放っておけばいいと思う。
結局僕はそれを放置していたのだが、とりあえず別に不都合はなかった。
あったかもしれないけど、全く気付かなかった。
特に今でも尾を引いているとは思わない。
ま、人それぞれなのでしょう。
ちなみに同じことを言われていた友人がもう一人いて、彼も同じようにそのセリフを放置していた。
そんな彼は、大学2年の時にシレっと童貞を卒業していた。
なんと言われようと、男は牙を隠した狼であるべきなのかもしれない。
終わりに。
イメージはイメージ。実態とは大きく異なることも多い。
それによって不都合を被りそうなら、早めに手を打つに越したことはないと僕は思う。
イメージというのは非常にめんどくさいもので、どんな荒唐無稽なものでも、「火のない所に煙は立たぬ」という便利な言葉を使えば、真実性を帯びて広まってしまう。
あられもないことであれば、即行潰すに限る。
またまた紹介になるが、こういうのに非常に有用な方法が書いてある本を以下に載せるので、参照していただけると有難し。
ちなみに、言われたセリフは過去のものばっかであるが、今はなんと言われているのか。
「目が憂いを帯びている」
「将来良いお父さんになりそう」
「女っ気なさすぎて早死にしそう」
とかとか、否定するのもなんだかなぁということを言われている。
このイメージをどうするかは、今後の宿題ということで放置しようと思う。
潔く先延ばしにするのも、また一手なのである。