今年の秋、実はとある縁で海外旅行に行っていた。
柄にもなくテンションも上がり、トータルでみれば非常に面白い旅であった。
が。
異国文化というものはやはり勝手が違う。ただでさえ拗らせた人見知り的価値観を持つ僕なので、海外のそれとは全く調和しない。
むしろ日本よりも遥かに難儀する場面が多々登場することとなった。
同じ人見知りを拗らせた皆さまの為、僕自身の体験をもとに、覚えておくべきワードや対策を添えて、その辺を紹介していこうと思う。
学校で習ったカチカチの英語は通用し辛い。
自慢でも何でもないが、僕は英語の成績は割と良かった。
中学文法と高校文法は大体頭に残っているし、英文を訳すのも最近はそんなに難儀していない。
もっとも、だからべらべら喋れるかといったらそんなこともないんだけど。
ということで、異国で外国語を使うことに対して、僕はそんなに怖さは無く、むしろ自分の英語がどこまで通じるのか試してみたいとさえ思っていた。
そんなわけで、僕は行きの飛行機で早速かましてみた。
同行者が、「くださいあれあれthat、that」といって枕や毛布を貰おうとする中、僕はしれっと「Could I get a blanket?」って言ってみた。
英会話参考書に載っていた表現である。
しかし、軽く首を傾げられたので、「I want that.」と言い換えたら毛布を頂くことができた。
そこで出鼻をくじかれた僕。飛行機内で発した英語は、それと「チキンプリーズ」くらいなものであった。
到着後しばらくして、僕はホテルにプールがあることを知った。しかし、そんなの全く知らなかった為、水着を日本に置いてきてしまった。
ということで、水着を買わねばならない。水着は英語でswimsuitと言う。中学で習った。
さあ実践。受付のスタッフに言ってみた。
「Where can I get a swimsuit?」と。
直訳すれば、「どこで俺は水着買えるの?」である。
尚、但し書きだがこれはあくまで人見知りのブログ。英文法がう○こだよお前という意見があっても、そっと胸に仕舞って鼻で笑って流して頂きたい。
で、リアクションはどうだったか。
「What?」と言われた。仕方ない。
「I want a water pants.」(水パンツが欲しいっす)と言い換えてみた。
結果僕は近所のスポーツ用品店を教えてもらい、無事目的を果たせたのであった。
滞在中に英語を使う場面は、正直数えるほどしかなかった。
しかしまぁ、形式ばった表現は通じない。適当に単語を言う方が通じる。
唯一ズバっと通じたのは、コーヒーを持ち帰ろうと思って店員に言った、「I’d like to take out 2 coffee.」(コーヒーを2つ持ち帰りたいっす)であった。
ちなみにこの英文は文法的にはクソであるが、通じたから正義なのかもしれない。
(take-outは~を持ち帰るという意味では英語圏で通じないそうな。あとコーヒーは不可算名詞なので2 cups of coffeeにした方が良さげ。詳しくは検索してください。)
総括すると、正直単語とジェスチャー、そして「I want なんとか」さえ覚えておけば、あまり困ることは無いのではと感じる。
英語を使いたくて行った海外で、使わない術を学ぶ。あべこべだが面白い教訓である。
今更だが、実は渡航先は英語圏の国ではないので、それもバシッと通じなかった要因なのかもな。そう信じよう。
はぐれたら地獄。
異国の地で迷子。想像しただけで涙が出そうになる。異国の地で独り放り出されるのは、生肉を持ってライオンの檻に入るかのような気持ちになる。
つまり絶好のカモなのだ。(国によるけど)
だから僕は、基本独りでの行動を避けた。基本というか、完全に避けた。絶対に誰かと行動し、ロンリーな状況を作らないように心掛けた。
結果行きたかった店に数件寄れなかったが、むしり取られるより遥かにマシと言い聞かせ、おんぶにだっこで着いていった。
結果何故か同行者のノリでマッサージ店に連れていかれたり(死ぬほど怖かった)、飲み屋を意味もなく3件ハシゴしたりした。
なかなか翻弄される旅路となったが、経験値として僕の中に残ったからまあいいだろうと思う。
尚、キャッチとかに捕まらないコツは、毅然として「No thank you!」と言い続けることにあるらしく、百戦錬磨の先輩方はそれで結構撃退していた。
あとは日本語でまくしたてたりもしていた。
自警の為には、人見知りで~とか言い訳する前に、こういう技術が要るのだろう。次行くときはハートを強く持って習得し、実践しよう。
そう誓った。
異文化との折衷。
超どうでもいいが、僕の信念の1つに、「出された食事は残さない」というのがある。
僕は食事を残すのが許せない性分で、超嫌いな物が出た時以外は絶対に完食するようにしている。
最近は食が細くなってきたので全部は厳しい時もあるが、その場合は家に持ち帰らせてもらって絶対に消費する。
鍋をしたときも、最後の最後まで食べ続けるのは大抵僕である。
幸い運動はしてるので、デブることは現時点ではない。得な体質である。
余談だが、人がご飯を残す分には僕は全く気にしない。これはあくまで自分の話なので。
さておき。
国が変われば食事が変わる。初日に食べたものは、まさかの「カエルの唐揚げ」だった。
https://www.hitohaku.jp/material/l-material/frog/zukan/img/ushi2.jpg
テレビでは美味い美味いと評判であったが、実際どうなんだろう。
実食すると、これがまあ、美味い。びっくりするほどささ身である。
その後も、国がばれそうだが、空芯菜とか、象耳魚とか、テナガエビとか、常日頃馴染みが無い食事がたくさん出てきた。
一番衝撃的だったのは、見た目は普通の落花生なのに、中身が里芋みたいなしっとり感のある謎の豆だったかも。
ここでも完食という信念を貫くのは少ししんどかったが、慣れればなんてことは無かった。
食事については臆さず口にすると良い、というのが僕の得た学びである。
ただ、アレルギーには十分注意してほしいというのは添えておきたい。
むしろ戸惑ったのは、チップという文化である。
サービスを受けたらチップ。この慣習が根付いていないので、忘れることもしばしば。
店員さんが「あれ?くれないんすか?」と少しソワソワした辺りで気付いて払う、というのが多かった。
異文化に飛び込む前には、色々と文化について調べておくべきだなと感じる。
日本の家屋に土足で上がるのはNGなように、何が向こうでアウトかは想像がつかない領域である。
予習復習は大事である。これもまた、中学で、習った。
おわりに。
色々うだうだ言ってきたが、トータルでは非常に楽しい旅路であった。
有意義なものには違いないし、ここには書ききれないくらいの学びを得ることができた。
日本人的な仕事の仕方だとなかなか海外に行く暇はないと僕も思うのだが、数日程度でも一度は行ってみると面白いのではなかろうか。僕は強くそう思う。
今度行くとしたら英語圏が良いな。
人生でここにいって夢果たしたら、もう死んでも悔いはないという国が一つあるが、それは流石に取っておきたい。
ハワイとかイギリスとか面白そうだな。
とか考えつつ、今日も僕はワクワクしながら、録画したイッテQをゴロゴロしながら観るのであった。
その英語、ネイティブには正反対に聞こえます ディビッド セイン,小池 信孝,David A. Thayne 主婦の友インフォス情報社 売り上げランキング : 1188402 Amazonで詳しく見る by AZlink |