前回はあくまでも見た目の話であった。
hitomishiriteki-jinseikun.hatenablog.com
しかし、ここで隠せることはたかが知れており、状況によっては一瞬で化けの皮が剥がされることもしばしば。
そういうオプションを全て取り去ると、残るのは人見知り気質の己のみ。
となれば、素の自分全開だと、あ、コイツはそういう奴なんだなぁ~と刹那に値踏みされるのは、皆様の周知の通りである。
では、心構えをしては何を用意しておけばいいのか。どう振る舞えば人見知りっぽく見えないのか。そんな都合のいい手段はそもそもあるのだろうか。
今日はその辺を、熱い精神論をなるべく絡めずに、僕の体験を踏まえつつ考察していきたい。
狡猾というなかれ。僕たちは必死なのだ。
断定口調を使う。
「これは3日掛かると思います。終わり次第連絡しようと思います。」
「これは3日掛かります。終わり次第連絡します。」
どちらも言わんとすることは同じなのだが、人見知りと思われるとしたら圧倒的に前者である。
何故そう取られるかというと、どことなく醸し出される自信の無さが、人見知り気質にリンクしてしまうのだろうと思っている。
前者は結局、
「いや、1日で出来るやろ。」とかとネジ返されることが多い。「君ならできるって」とかなんとかで、結局は期限を早められることもしばしば。
ああ畜生と思いながら、睡魔に向かい愚痴を吐きつつ、タイトな仕事に取り組む。想像するのも何か嫌な光景である。
しかし、言葉尻を少し変えるだけで印象は全然違う。
別に演技めいた文言など必要なく、「思う」とか「かもしれない」とかを使わなければ良いだけである。
これは実は人間の気質で、弱気なところは攻め込まれるというこの世の道理の一種である。
そこをピシャリとするだけで、受け取られ方は様変わりする。
ビジネスのアレめいた話になったが、人見知りを隠したいのであれば、意識して断定口調を使うことは極めて有用である。
とりあえず笑っておく。
人見知りを拗らせると、俺には表情筋なんて無いのかなと思うことがあった。つまり、真顔ないし微笑以外の表情を作らなくなってしまうのだ。
だから最近は、酒席とか、誰かがマジで面白い話をしたときとかは、ためらうことなく笑うようにしている。
人見知りは隅っこで奥ゆかしく・・とは逆の行動なので、「あれ?人見知りとは違うんじゃ?」と受け取られることが多い。
これは技術ではなく、笑うのを隠さなければいい話なだけなので、実行するかしないかの問題である。
ただ、笑顔の作り方を忘れるレベルで重篤な場合とか、精神的にアウチな場合には無理をしろとは言わないでおく。
ポップな感じで「人見知りなんすよ~」って言ってしまう。
逆説的な話だが、初対面でいきなりブチかますのもアリである。こうやって言ってくるタイプは、得てして人見知りとは絶対に思えない人種が多い。
またまたご謙遜をとか捻くれたことを僕は思っていたものだが、これは良い技なのではと感じる。
ただのカミングアウトだから、ほんの少しの勇気があれば良い話なので、僕はアルコールが入る場などでは、実のところ、結構使っちゃっている。
最終手段。徹底的に硬派になる。
しかし、気質を極めて、別の印象に変えるという方法もある。
無駄口は叩かず、表情はまさに鉄面皮。一たび口を開けば、言葉少なに意図を述べるだけ。プライベートも謎。愛読書は文豪と言われる人が書いた小説とか。
ここまで行くと、人見知りというよりは、超硬派な人という別物にカテゴライズされる。
実践できる人は限られていると思うが、突き抜ければ別の評価になるという面も、オマケとして一応載せることとする。
おわりに。
最終的には気質に向かい合うしかないのだが、嫌で仕方がない場合は根本をぶっ壊す前に、隠し方を知る方が良い。これは僕の実体験から来た感想だ。
そうやって時間を稼いでる間に色々学ぶ方が、健全で安全ではなかろうか。
僕自身は最近開けっ広げに人見知りであることを公言している為、何も気にすることは無いのだが、甘えてもダメだなという矛盾もあるわけで。
これからのことは、また考えていく所存である。
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