人生を振り返ると、勝負所は色々とあった。
発生順で言えば、高校受験、漢字検定、初級システムアドミニストレータ試験、大学受験、TOEIC、就職活動、再就職活動、英検準一級・・・
細々したところで言えばこれの何倍もあるのだが、今回は割愛する。
無論、上記の全てに勝てたかといえばそんなわけ無く、幾つかの項目にはメタクソにやられてしまった。常勝無敗なんて漫画の世界だけだ。
で、結局何が言いたいのかという話なのだが、実は勝ったときと負けたときでは、本番当日までのメンタルの動きに色々と特徴があったということである。
つまり、こういう心持ならダメで、こういう心持なら良いというのがハッキリと区別されているという話。
要は自信のバイオリズムと言えようか。
今回は私見たっぷりであるが、それについて述べていく。
よくわからない期。
テーマは何であれ、いきなり情報量たっぷりでそれに挑めるかといえば、正直眉唾だ。
だから最初は大抵、「よくわからない」からスタートする。
例えば大学受験であれば、科目は何か、ボーダーは何か、それらを調べる段階と言える。
就職活動であれば、求められる人物像を調査するとかである。
言うまでも無いが、この程度の理解度・心境で物事に当たれば、まず間違いなく結果は芳しくないものに終わる。
ノー勉で高校や大学に進学した人は、全体の何割であろうか。
根拠のない自信期。
調査が済んだ時、よく陥るのがこういうメンタルである。それがある程度進むと、目指すべき数値や像が可視化できて、心理的負担が大きく減る。
言い換えれば、山頂がかすかに見えた時点で、「なんだ、大したことないじゃん。登れるじゃん。」と登山者が思うようなものだろう。
実際は甚だしく大間違いなのだが。
見えたのは山頂だけであり、その途上のルートとか、登り切るまでの戦略なんかはノータッチに等しい。
「まぁ時間があるから大丈夫だろう!」という思考も危険だ。
高校の頃、自分を謎に妄信し、現状より遥かに上の大学を志望しつつも、最後の最後にはそれを1ランクも2ランクも下げた同級生をたくさん見てきた。
つまり、目指すべき目標において、現在根拠のない楽観の状態にもし自分が居るのであれば、備えはまず間違いなく超不足しているとみていい。
だからこそ、このタイミングで勝負をかけても爆死する。
余談だが、僕は高校の時、このモードにいる最中、勇み足で告白をして爆死するという事故を起こしている。
勉学だけに通じることではないと付記しておく。
過度な絶望期。
目指すべきゴールを設定したら、実際に求められる力があるかどうか試すべきだ。
一番簡単なそれは、過去問を解いてみる、実際に面接で訊かれることに答えてみるとかそういうのである。
大抵、すごく残念な結果に終わる。
志望校判定Eとか、10行書かないといけない答案に1行しか書けないとか、そういうのである。
ここで多くの人が過度に自信を失っていく。
国立大学志願者が、急に私立大学に切り替えるとかそんな感じ。
ハッキリ言って正常な思考状態ではないので、ここでの決断は後々ガン無視、無かったことにした方が良い。
絶望していいのはその日だけ。
美味いものを食ってウンコしてリフレッシュしたら、自分の置かれている状況を冷静に受け止めた上で、どうすれば克服できるかという戦略を練り直せば良いワケで。
前向きというかあの手この手で挑戦を続ければ、次のモードに入っていく。
盛り返し期。
判定が上がった!とか、最近めちゃ集中できる!とか何とかの好調が発生し、色々と盛り返すモードである。絶望からの跳ね返りとでも言えようか。
一度上がり始めれば、色々とノってきて、努力に一層励めるようになる。
そうすれば相乗効果で実力も上がり、結果もついてきて・・とかそんな感じだ。
こうなれば、求められる値を超えるまで波に乗っかることで、目標達成にかなり近づくことができる。
というかこのモードの時点で、結構な確率で上手くいくものだ。
僕もこのモードになるまで努力したものの内、失敗したのは生きてきて1度だけである。
ちなみに、自信のモードには更にもう1つ上がある、と僕は考えている。
はよ受けさせろや期。
滅多にないが、ここまでやることをやってダメだった記憶はない。
もはや努力は十分やり切ったから、とっとと本番に挑ませろという血気盛んな心境だ。
英検準一級の一次試験会場では、待ち時間の長さにイラついた。
理由は、とっとと受けてとっとと帰りたかったからである。それくらいやることをやった自負があった。
プレゼンの練習をアホほど繰り返した時も同じ事を思った。もうめんどくさいからとっととやらせてくれと。
このモードに入れるかどうかはハッキリいって運の要素が強い。フローだとかゾーンだとか言ったりするあれに近い。
僕は日々ここまでを目指して色々と取り組むが、やっぱり技術だけで何とかなる状態ではないなぁと日々感じる次第である。
余談が、盛り返し期を経ずにここに辿りついてしまったのであれば、それは大抵諦めかヤケクソである。
当たって砕けろという心境では、本当にそうにしかならない。一度地に足を付けて、頭をクールにすることをオススメする。
まとめ。
以上はあくまで僕のバイオリズムである。
自分の努力がどういう段階か、具体的に考えることができるので、僕自身は結構重宝している分析なのだが、それがそのまま皆さんに当てはまるとは到底思えない。
十人十色は本当なのだ。
だからこそ、是非時間のある時に、現状把握のツールとして、一度分析してみては如何だろうか。
という提案で終わりとする。僕が抱えているアレコレは、まだまだよくわからない期にある。
早く楽観し、絶望し、盛り返し、とっとと始めたい。
そういう流れに持って行きたいとぞおぼす。
運を支配する (幻冬舎新書) 桜井 章一,藤田 晋 幻冬舎 売り上げランキング : 2277 Amazonで詳しく見る by AZlink |