僕は過去の記事で何度も、『自己犠牲で頑張ること』や、『世間が求める理想像を目指すこと』を否定してきた。
理由は散々これらの記事で書いたので言わないが、そうすると逆にこんな質問が飛んできそうである。
『では、人見知りである僕たちは、一体どういうところに強みを見出せばいいの?どこで輝けばいいの?』
―これは僕も長い間悩んできたテーマであるが、とりあえず僕自身は、ある程度の落としどころを見つけつつある。
今日は、自分の体験や経験に、色々な本なりサイトなりで得た知識をくっつけて、2つほど、人見知りの強みを活かす方法を提案したい。
現実的なプランを提案できるようにする。
これは『ネガティブ』を発動すべき絶好の場だ。何故か?
基本アイデアを持ってくるのは、ポジティブな人たちだ。だが、よほど問題解決力に優れた人間でない限り、その提案は穴だらけなことが多い。
口悪く言えば、『何とかなる!』が根拠のアイデアが実現することは皆無と言っていい。そんなのものは、ぶっちゃけ子どもの論理だ。
だが、0から1を生み出すのは、とてつもなくクリエイティビティを要求される事柄だ。これを潰すのも勿体ない。
となれば、ここで僕らの『ネガティブ』が力を発揮することになる。『ネガティブ』は言い換えれば『現実的』なのだ。
ポジティブで楽観主義の人間が出したアイデアの問題点を洗い出すのは、彼らには苦手分野でも、僕らには得意技だ。
例えば、予算は?人員は?期限は?リスクは?・・といった風な要素はすぐに浮かぶものである。
勿論、ただ否定して終わりだと、ただのウザいヤツだ。必ず改善案や代替案も添えて発表しよう。
最初は『後ろ向きなこと言いやがってヨォ』と煙たがられるかもしれないが、その評価はあくまで一時的なもの。
そのうち、『アイツが問題点を整理してくれるから、とりあえずアイデアを出してみよう』という風に、雰囲気が好転することもしばしばだ。
普段から『リスクと自分なりの解決策』を考える訓練をしておいて、『ネガティブ』を活かす場面に備えよう。
聞き上手になる。
話せないなら話させる。禅問答みたいだが、これまた大切なお話。
話術は『論理的思考』だの『言い換えのセンス』だの、小難しいスキルが要求されるのに加え、長時間の練習も求められる。
だが逆に、『人の話を聞く』ことは、長時間の練習もセンスも不要だ。知っておくべきは、ほんのいくつかのフレーズ程度で良い。
後はそれらを、状況に応じて使い分けるだけ。あくまで練習は不要。場数さえこなせばよい。
以下、特に僕が使い勝手の良さを覚えているフレーズと、使用例をご紹介。
①フォローアップクエスチョン
→相手の発言に関する質問をする
A『最近新しい飲み屋を見つけたんよね~』
B『どこ?市内?』
A『いや、ちょっと市内の外れ。○○公園の辺り。』
B『へー。そんなところにあるんや。その店って、普通の居酒屋?それともバーみたいな感じ?』
A『チェーン店みたいな作り。海鮮が美味しくてさー、・・・(以下続く)』
②バックトラッキング
→相手の発言を"さりげなく"繰り返す。(露骨に返すとただウザい)
A『最近新しい飲み屋を見つけたんよね~』
B『へー、飲み屋。どんなお店?』
A『この辺じゃ珍しい、海鮮をウリにした感じ。刺身も寿司も旨かったよ!』
B『刺身と寿司かー。確かに旨そうだね。何の魚が美味しかったの?』
(以下続く)
尚、小難しい話を2つ紹介したが、基本親しい間柄の人とは無意識に行っていることである。(僕も実際そうだった)
それができれば苦労しないという話だが、あまり親しくない段階でも『友達っぽく』質問なり共感なりを示すのがコツといえそうだ。
終わりに。:『人見知り』は欠点か否か?
『長所と短所は同じもの』とよく言われる。僕は『そんなの机上の空論だ!』と一時期相手にしていなかったが、今は結構納得している。
『人見知りやネガティブ』を例にとっても、ここまで書いてきた通りの強みがあるワケで。
逆に、『ネアカやポジティブ』の弱みを並べろと言われれば、結構な文字数で書けるとも感じている。
結局のところ、『考え方と使いよう』次第で、全部よくも悪くも変わる!という話なのだろう。
そんなのない!という人は、恐らく本当に能力がないのではなく、実は深く考えていないだけだと思う。
最後は宿題を出すかのような〆になってしまったが、梅雨時で外出も億劫な今、その辺の考えを一層深めてみてはいかがだろうか。
と言うことで今日はこの辺で。