昔書いたこの記事が、約200ほどあるこのブログの記事の中で一番人気だという。
hitomishiriteki-jinseikun.hatenablog.com
人見知りとかネガティブとか、そういった歓迎できない気質を備えた同志は・・裏方に回り、でもそこで輝きたいのかなぁ、と。気持ちはめちゃ分かる。
ならばと言うことで、書いてからそろそろ丸4年経つし、内容のアップグレードをしてみようと思う。
軽い気持ちで読んでいただければありがたし。ではいこう。
バランサーって何?
せっかくなので、僕が過去に書いた定義を引用してみる。
これは辞書にも載っている言葉なのだが、
「balancer」というスペルで、簡単に言えば組織や仲間内なんかで調和を取る役目を担う人だという。
ちょっと悪く言えば波風立たせたくない主義ともいえるけど、バランサーという役目は正直、僕の天職に思えて仕方がない。
みたいな。
つまり、あらゆる局面で、崩れたバランスを察知し、それを適正なところに戻す役割と言える。常に状況をニュートラルにするということでもある。
では、そんなバランサーについて僕が考えていることは何か。以下、論じる。
人見知りこそバランサーに向いてるぞ!!
よほど泥酔でもしない限り、僕は会話をリードすることはない。これは人見知りだからというのがその最たる理由。
同じような気質の人は、この辺を不満に思い、トークのイメトレや、よくわからない技術を学ぶ方も多いのだが・・
長所と短所は紙一重だ。せっかくならば、この気質を良い方に使いたい。
その目線で考えると、やはり『バランサー』がトップの選択肢に来るのでは、と思ってしまう。
理由は簡単だ。
『ガッツリ会話に加わらない分、より広い視点で物事を見る余裕があるから!』
である。
会話の主導権が誰かに集中していないか?退屈そうではないか?話題がニッチになりすぎていないか?等々。
他の人とは違った意味で会話に意識を向けられるからこそ、人見知りこそ『バランサー』に向いていると言える。
さてさて。ここまでは実のところ内容の無い抽象論だ。せっかくならば、もっと具体的に掘り下げて考えたい。
ということでここからは、初級・中級・上級と、場面別・バランサーのふるまい方について例示し、その解説を書いてみようと思う。
自分ならどう対処するか、そういったスタンスで臨んでみてほしい。では、以下それをまとめてみる。
場面別・バランサーのふるまい方!
①初級編
あなたは割と何でも話せる仲の友達数名と、輪になって話している。
すると重度のアニメオタである一人が、周りの空気そっちのけで今期のそれを熱く語り始めた。周りの友達は少し引いている。
さて、あなたはどうふるまうだろうか?
―話しやすい仲という意味では、難易度は低め。今回崩れているバランスは、明らかに『話の主導権を握っている時間』である。
これには色々な手が考えられる。とはいえ今回は、やはり『アニメ』というテーマからは思い切り脱線した方が良いだろう。
例えば別のヤツに、『○○は今何にハマっとん?』とパスを出すのもアリ。逆に、『話変わるけど俺は今~』という風に自分に持って行ってもいい。
究極、『悪い、全然わからん』という風に、無知を堂々と言うのも良いかもしれない。
何かに熱くなっているヤツがいるときに、角を立てずそれを冷ましたければ、思い切り話題を変えるか無知をアピールする。
現時点では、僕はこれが良いと考えている。では、次に中級編。
②中級編
アナタはある運動系の部活動に属し、最高学年の一人である。(キャプテン、副キャプテンの次くらいのポジションとしよう)
ある日試合後のミーティングを行っていると、今回はキャプテンがご立腹。
試合のダメなところだけを並び立て、部員をひたすら責めるような図式になってしまった。もはや空気はお葬式だ。
さて、あなたはどうふるまうだろうか?
今回崩れているバランスは、『反省と収穫』である。超よほどのことが無い限り、収穫の無い時間はスポーツにおいては無いはずだ。
情報量が地味に少ないが、恐らくキャプテンは極めて感情的になっていると推測できる。となれば、バランサーの取るべき行動は一つ。
『なるべく論理的に、収穫(もとい学べたこと)を言ってあげる。』
という感じ。ここを感情論で返すと、ただの喧嘩だ。同じ温度で乗ってはいけない。
こういう理由で、ここは収穫だ。こうだからこそ、ここは学びになった。
責められるだけのミーティングに学びはない。この辺りのバランスを取るのも、バランサーの役目である。
③上級編
ある飲み会にて。お開き予定の時間を10分程過ぎたが、完全に出来上がった上司の独り語りが止まる気配が無い。
参加者は、後輩と、アナタと、その上司の3人。後輩は完全に委縮しており、かつ疲労の色が見える。
さて、あなたはどうふるまうべきだろうか?
人によっては超難問だ。上司の顔を立てつつ、『帰りたい』というメッセージを伝える・・
今回崩れているバランスは、『満足度』である。片やうなぎのぼり、片やだだ下がり。このままでは不幸の総量が上回るのも時間の問題だ。
この場面を波風立てずに終わらせるにはどうすれば良いか。ここは、トリッキーな小技を使わざるを得ないだろう。
以下、僕が実際に使ってみた例を挙げる。
上司が別に激高するタイプでないなら、何気なく腕時計に目を落とし、『時間っすね!』と伝えるだけでいい。
大抵は『お、じゃ、お開きにするか!』と察してくれる。まず断っておくが、これが大多数だ。それでも、『まだいいやろ!』と粘られたらどうするか。
場所によるが、僕ならトイレか何かにエスケープし、タクシーなり代行なり、帰りの手段を呼んでしまう。
『いやぁ、時間なんで先に呼んだ方がいいかなって』みたく、『気を利かせた結果だよアピール』をちゃんとしておこう。
それでも粘ろうとしたり、そもそも帰りの手段が徒歩などで気にしなくてもいい場合なら、取るべき手段は過激なものになる。
一つは、長めにトイレにエスケープし、『すいません、具合悪くて、頭も・・』みたく、酒による急な体調不良をアピールする。
二つは、こちらはやったことはさすがに無いが、飲み物の入ったコップをわざと倒し、強制的にテンションを下げる・・なんてのもあるという。
もはやバランサーの範疇を超えているが、これらの手段が取れるならもはやプロだと思う。
終わりに。
バランサーとは、『人見知りと言う気質が才能だともいえる、人のためになる立ち位置』でもある。
これは何と救いのある響きだろうか。僕らだからこそできることも、あるんだという救い。
習得に必要なのは、少しの方法論と、決心。それだけだ。
人見知りゆえに自分のスタンスを掴み切れていない皆様に、改めて響くことが書けていれば嬉しい。
では、今日はこの辺で。