ネガティブを拗らせていると、まだ来てもいない未来が不安でたまらなくなることがままある。
詳しくは言えないが、僕は今仕事において、自分が責任者となっての事業をいよいよ創ろうかという段階になっている。
こっそり目標としていた未来に、今かなり近付けているのだ。
だが、空き時間にポチポチと事業計画を練っていると、どうしても明るい未来を描くのが難しくなってくる。
『失敗したときの責任は・・』『他社も同じようなサービスを多数出してる・・成功する気がしない・・』
等々。このネガティブはかなり強く、酒を飲んで開き直るくらいしか打破できそうにない。
だが、そうやって打破しても、結局現実に詰まされて頓死する気しかしない。
向き合わなければならない。でも不安で不安でたまらない。このジレンマに打ち克つにはどうしたらいい?
そういうのをグルグルと考えていたが、最近このループから意図的に降りると決めた。
根性論とかそっちに固執するのは良くない。むしろ、別のアングルから攻めるべき。そういう風に悟ったためだ。
では、僕はどういう風にこの『未来ネガティブ』に立ち向かうことに決めたか?
タイトルの通り、それは『リスクヘッジ』である。今日はそれについての備忘録チックなお話である。
『リスクヘッジ』って何?
まずは定義を引用してみる。
リスクヘッジとは、起こりうるリスクの程度を予測して、リスクに対応できる体制を取って備えることです。単にヘッジと呼ぶこともあります。
―と言う風に、もともとは経済・証券用語の1つである。
これを実際の取引の感じで説明すると難解だが、実際この【考え方自体】は日常にありふれたものだ。
以下、その例をご紹介。
広義に捉え、日常に使う。
リスクヘッジとは簡単に言えば、『悪い状況が起きたと仮定して、手を打っておく』という話だ。
例えば、『今日の降水確率は50%です』という予報を聞き、『雨が降ったら困るから』と、折り畳み傘を用意することもそうだ。
また、どこか旅行に行くとして、目的地が何らかの事情で行けなくなることを考慮し、予備のスポットを調べておくこともそうだ。
つまり、『マズい状況』を想定し、それをクリアする手を用意してさえいれば、それはもう広義の『リスクヘッジ』である。
また、精神論や根性論で不安を払拭しようとするのではなく、不安を受け止めた上で手を考える方が、絶対に建設的だ。
そして、だ。この『リスクヘッジ』という考え方は、僕らネガティブにとって、極めて相性が良いものなのだ。
どういうことか?
それは、僕らの得意技こそ、『リスクヘッジに必須の考え方』ということである。
・・・・凄く抽象的な説明になったので、次の項でなるだけかみ砕いてみよう。
『最悪マネジメント』からスタートしてみる。
僕らは悲観的な未来を考えることが超得意だ。つまりそれは、考えられ得る最悪の状況がすぐ浮かぶという強みである。
それらをできる限り浮かべてから、後は冷静に打つ手を考えていけばOK、となる。感情も論理も活かすという具合だ。
―ということで、僕の事業に当てはめれば、大体以下のようになる。
大赤字になったらどうしよう?
→自分ひとりで出来る規模のモノからスタート。順次大きくする。余計な人件費等は徹底的にカット。
許可が出なかったらどうしよう?
→時期を見計らい再提出。多忙などが重なってたまたま機嫌が悪い・・なんてこともある。
人が集まらなかったらどうしよう?
→少人数だろうと、まずは目の前の人に全力を尽くす。最初から上手くいくとか無理ゲー。
―と言う具合に、感情が持ってきた課題を、論理で丁寧に潰していくという、健全な思考に変わっていることがお判りいただけると思う。
『未来が不安でたまらない』なら、できる限り並べ挙げて、それらに対する解決策を冷静に考える(≒つまりリスクヘッジする)のをオススメする。
きちんと『リスクヘッジ』できると、何が起こる?
きちんとリスクヘッジができると、『なんだ、なるようになるじゃねーか』という心境に、確固たる理由を持ったうえでたどり着けるようになる。
石橋を叩いて渡るという言葉は、最近だと行動が遅い人を揶揄するイメージになってきたが・・。
正直なんの手も打たずに危ない橋を渡るなんてただのギャンブルだ。僕は絶対に嫌である。
慣れてくれば結構すぐに次の手が閃くようになる。最近趣味で始めた将棋と、思考は近いような感覚がある。
『ああなったらこうする』という思考を、楽しみながら繰り返してみてほしい。不安が消えていく感覚を、きっと味わえるはずだ。
終わりに。
―ということで、今日は久しぶりにネガティブ全振りでアレコレ語ってみた。
僕自身不安が0になったワケじゃないし、また0にしてはいけないとも思う。だから今日も、最悪を想定し、次善策を考え続けている。
とはいえ、ある程度の見切りをつけて発車しないといけないとも感じるので、締め切りを設定し、そこまでは集中して読み切ろうとしている最中だ。
前進している感覚はある。本当のところはどうか分からないにせよ、そういう感覚を抱くのは大切だ。
自分が持つ負の部分も、活かし方次第。今日はそういう提案で終わりとする。