物心ついたときから人見知りだったので、人見知りしない自分がもう想像できない。
拗らせた年数が長い同志の方だと、同じような状況の人もチラホラ居ると思う。
だが、意外な話かもしれないが、『人見知りしない自分』に出会えるチャンスは、確実に存在する。
それは、『3日以上の海外旅行』だ。
今日は僕自身の体験談をベースに、『人見知りが海外に行くと、何が起きるのか?』についてつらつらと書いてみようと思う。
『誰も俺のことを知らない』という感覚。
僕はなんやかんやで海外に行ったことが4回ある。写真はベトナムのホテルから撮った風景。
着いてからしばらくは、『うわぁ外国だぁ』という不安でいっぱいになり、『こういうときなんて言えばいいんだろう・・』というシミュで頭が沸きそうになる。
持ち前の人見知りもあり、外国の方と意思疎通とか、夢物語としか感じられなくなる。アー、コワイコワイ。
―だがそれも、数時間程度の話だ。
あまりにも人見知り全開だと、だんだん人見知りしていることに飽きてくるというか、『ちょっと話してみようかなぁ』という謎のポジティブが生まれる。
上記のベトナムも、クソ適当な英単語の羅列や、身振り手振りで、海パンを買ったり、コーヒーのオプションを頼んだりといったところまではイケた。
すると、『やるじゃん、俺!』という成功体験が加わり、脳内麻薬がドバドバになる。結果、人見知りが治るのだ。
基本、僕は年代層が近い人々に人見知りしてしまう。逆に言えば、自分と価値観とかその辺が違いまくれば、あまり抵抗なく話すことができる。
外国とはその究極系だと思う。違う見た目。違う価値観。違う宗教。違う文化。
絶対に誰も自分のことを知らないし、これからも出会うことはないという変な前提が、僕の背中を押してくれるのだ。
気付けばマレーシアの空港で知らない白人にライターを貸したり、シンガポールのデパートでパンツを値引きして買ったり、色んな事に挑む僕が現れた。
感覚としては、誰も見ていない個室だと、歌も歌えるしダンスだって踊れちゃう、あの自由過ぎる感じに似ている。
誰も自分のことを知らないとなれば、それは自分が透明になったも同じだ。だから、したいことが、人見知りという障壁に阻まれることなくできてしまうのだ。
この感覚は、日増しに強くなるが、しっかりと感じるには3日程度必要だと思う。
同行者を募る募らないは好きにしていいと思うが、チャンスがあればぜひ一度、全く自分と違う人たちしかいない世界へ踏み出してみるのをオススメする。
国内でも、『環境があまりに違うところ』なら、同様の効果があるかも。
とはいえ、予算とか休みのスケジュールとかで、外国は厳しいという方も多いと思う。
となれば次点でオススメなのが、『自分の住む環境と全然違う国内の場所』である。
本州とは景観の違う『沖縄』は鉄板でアツいと思うが、僕はもっと知名度が低いところの方が良いと思う。
例えば、沖縄近辺にも、『沖永良部島』『石垣島』といった、より自然にあふれた場所もいくつかある。
不思議なもので、そういった離島にいった際も、僕は人見知りが完治したものだ。
温泉で知らないじいちゃんとよくわからないことを語り、笑い、のぼせた記憶がある。
出来るだけSNSが普及していないような場所を選べば、外国に近い体験を得ることは可能だ。
『ちょっと異国は・・』という抵抗があるなら、無理せず国内から候補地を選ぼう。
旅行に行きたくなるグッズ紹介。
いざ旅に行くとなると、人見知りは同時に出不精を拗らせているケースも多く、重い尻を上げるのに苦労すると思う。
そういう時は、自分の中の旅行熱を高めるに限る。
まずオススメしたいのが、『出川哲郎』氏による電動バイクの旅番組だ。
純粋に旅を楽しんでいる様子がありありと伝わり、各地域の特色や美味しいものもふんだんに紹介されている。
また、口下手ながらも誠意が伝わる交渉の場面や、道中のハプニングなども、観ながら腹筋が鍛えられるくらい笑ってしまう。
ながら観でも十分、『旅行っていいな!』と思わされる内容だ。こちらはまず最初にオススメしておく。
そしてもう1つは、『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』だ。
オードリーの『若林正恭』氏の旅エッセイで、舞台はキューバである。
重度の人見知りが海外に行くとどうなるか、また人見知りの心の中には普段どんなメタが渦巻いているか、僕はひたすらに共感しまくってしまった。
もちろん、読み物としても非常に面白い上、文体も重くないので、読書の習慣が無い人の導入としてもオススメだ。
これらのグッズを活用し、是非旅行への意欲を高め、『人見知らない自分』に出会う旅に出てみてほしい。
終わりに。
ということで、今日は完全なコラム。伝わった人もいれば、そうでない人もいると思う。
だが、少しでも旅に出ようかな・・と思っていただけたのなら、僕としては万々歳である。
それでは、今日はここまで。来年こそは、英語圏の国に行きたいなぁ。