やっぱり電話が嫌いで仕方がない中元です。単純にコミュ障だからってよりも、最近は乱暴に時間を奪われるから、そうです。
さて。いきなりだが、【最悪マネジメント】という言葉をご存知だろうか?いつ頃から使われ始めたかってのはちょっとわからないけど、昔からあるイメージだ。
ただし、【最悪マネジメント】とだけそのまま打ち込むと、文字通り【最悪"な"マネジメント】という意味でサイトが引っかかるため、それだと言いたいことからズレる。
僕が言う【最悪マネジメント】は、【最悪”を想定して、それでも大丈夫だと”マネジメント”すること”】である。
そしてこれ、ネガティブを武器にするため、かつネガティブが行動を起こすため、非常に大事な考え方だと、今更だが思うワケでして。
今日はそんなお話をつらつらと書いてみる。
どん底を想像してみよう。
今ならよくわかるのだが、恐怖ってヤツは、実は【知識・情報不足】から 引き起こされるのがほとんどだ。
例えば科学的な説明がほぼ与えられていない「幽霊」とか「死後の世界」が典型的な例であり、今のところ知りようが無いから、とりあえず恐怖を覚えるというワケ。
だから新しい物事に挑戦するときとか、何かに挑むときなんかは、その正体をとっととつかむことが大切になる。本を読んでもいいし、話を聞いてもいい。
しかし、だ。これもこれで、結構難しい。何故かというと、結局その物事についての輪郭がふわふわしたままだと、情報を得ることもクソもないからである。
「なんかでかいことをやりたい!」からといってGoogleに「でかいこと」と打ち込んでも、なんの解決にならないのと同じである。
そこでオススメなのが、自分が取り組みたい、乗り出したい何かについて、【最悪のケース】を想定し、そこについてリサーチを掛けることである。
例えば、【恋愛】を例に考えてみよう。ある女性に好意を持っているが、一体何から始めればいいのか、踏ん切りがつかない。
では、恋愛における最悪のケースは何か?当の本人に嫌われることだろうか。いや、それはお互い他人に戻るだけなので、意外とダメージは少ない。
今回の場合、例えば【美人局】とかがその一つではなかろうか。手を出した結果、別の男や組織による罠で、身ぐるみはがされて終了みたいな。
ーもしこういうのが起きた場合、どうすればいいのか?実は、警察に駆け込めば、普通に刑事事件として取り扱ってくれるのだという。
つまり、【最悪のケース】に対しても、チョイと調べれば「何とかなる」という担保を得ることができるワケで。
となれば、それよりマシなことに改善策が見つからないわけないじゃん。すなわち、かんなり心が落ち着くのを感じるはずだ。
これは何にでも応用が効く。
プロジェクトを任されたら、失敗してクビになることまで想像してみればいい。スタメンに選ばれたら、ミスが原因で大敗することを考えたらいい。
その上で、「そんときは、どうやってリカバリーしようかな~」と考えると、意外と第一歩は踏み出せる。
「クビになったら失業保険貰いながら、実家にしばらく暮らそうかな」「とりあえずミーティングの場で真っ先に土下座だな」という風に。
そして、「最悪のケースでも大丈夫っぽいな。じゃ、冷静に手を考えていこうかな」と思考をしれっと変えてやればいい。
あるゲームのセリフだが、どん底まで落ちれば、あとは上しか行く道がないのである。これはどれだけネガティブだろうが変わらない、事実だと思う。
「大体のことは何とかなるんやなぁ」というのをストックしよう。
とはいえ、【最悪】を想像するためには、これまた情報の仕込みが必要だ。モデルケースの1つも無いのに、想像することとかマジ無理だ。
試しに、宇宙最古の星と言われる通称「メトシェラ」に降り立ったら、どんな暮らしが待っているか想像してみてほしい。情報が無さ過ぎて、できないはずだ。
しかしメトシェラとは違って、【どん底と言われる状況】は、長い人類の歴史において、何人もの人間が経験してきたり、それを表現したりしているものだ。
つまり、先人の話がまとまった本を読んだり、話を聞いたりするのが一番手っ取り早く確実というワケだ。
例えば、僕は以下の本を読んだ結果、「あぁ、今の俺の方が幾分ましだな」という謎の安心と、地獄という世界の本当のヤバさを知ることができた。読み易くてオススメ。
それに、イメージできるようになるのが狙いなので、そもそもフィクションであっても構わない。例えば以下の2作品は、色々と【どん底】がわかる。(ただし閲覧注意)
こういう媒体や、「しくじり先生」などからホンマモンの【地獄】や【どん底】を知っておくことは、不思議なもので結構心の支えになる。
僕も人生で4か月ほど休職したり、電気のひもで首つりのわっかを作ったりしたが、それすらまだまだ赤子なんだと思わされる。
その是非はさておき、何もポジティブな自信だけが自分を作るわけじゃないのである。
終わりに。
ってことで、何かを踏み出す勇気として「前向きな言葉」をやたらと求める人がいるけれど、実はそれって解決策になっていないことが多いよねと。
「心頭滅却すれば火もまた涼し」って言葉より、防火服の方が大切なのだ。その冷静さを取り戻すためには、一番ヤバイシチュエーションを考えるに限る。
かくいう僕も、今は勤めている会社で、色んなプロジェクトをぶん回している最中だ。
もちろん、しくじってご家庭から烈火のごとくクレームが来たら、いいお菓子をもって家庭訪問しようとまで決めている。だから逆に、少し強気な策を打てている。
ネガティブの底からでも壁は突破できるのだ。この言葉、おすすめです。
では今日はこの辺で。