世間はそろそろクリスマスな雰囲気になってきている。
コンビニを覗けば、クリスマスケーキの予約は始まっているし。
アーケード街を歩けば、電飾がすでに飾られているし。
トイザらスなんかはもう、すごく力を入れて売り場づくりをしているし。
今年もついにきたか~という思いがよぎる。
尚、僕はクリスマスの思い出はあるにはあるが、8割以上は散々なものである。
毎年、クリスマスイブとクリスマスは厄日としか思えないような出来事に遭遇してきている。
人見知りあんまり関係ないけど、人見知りチックなことも絡めながら、今回は僕の独り語りをしていこう。
~中学3年まで
先に言う。何も覚えていない。
プレゼントとして親からゲームとかなんとかを貰ったのは覚えているが、それ以外の記憶がない。何してたんだろう。
高校1年のお話。
あれは忘れもしない、高校最初のクリスマス。
同類の友達5人と共に、僕はとあるデパートにいた。
「どうせクリスマスもぼっちだし、わやくそに遊ぼうぜ!」というコンセプトで集まったのに、行く場所がデパートというところに僕たちの可愛さと限界が見え隠れする。
ウキウキしながら服を見たり、本を見たりしたが、そんなので僕たちの鬱憤は消えない。ということで、デパート内によくある、平和なゲームセンターに入ってみた。
そこで太鼓の達人を発見し、太鼓みたいな青いのに「選ぶドン!」と言われたので、調子に乗って「もってけ!セーラー服」だったっけ?って曲を選んだ。もちろん2Pモードだ。
2人が叩き、3人が後ろで大声で合唱。笑顔が絶えない数分間。
その至福の空気をある声が切り裂いた。
「中元くんじゃない?」
えっ
振り向くと、クラスメイトの女子が2人。
「あ、やっぱり!何してんの?」と無邪気に話しかけてくる。
「いや、あの」とキョドる僕。上手い誤魔化しかたが見つからない。
2秒後、その女子2人が一瞬顔を強張らせた。
どうやら僕たちの選曲を見て、心に浮かぶものがあったらしい。
ちょっとだけ引きつった笑顔で、「じゃ、また学校で!」と去っていった。
僕たち5人に心からの合掌を。
刹那、「せ~せきはっぴょ~!」の声が、閑静な空気に鳴り響いた。
高校2年のお話
カンピロバクターという食中毒菌にやられ、家で下痢とゲロを出し続ける24時間だった。完。
高校3年のお話
英単語を2000個くらい覚えていた気がする。受験生にはクリスマスなどないのだよ!
大学1年のお話
インフルエンザでダウン。
大学2年のお話
ふと思い立って、24日に一人で水族館までドライブにいった。休みがそこしかなかったからってのと、リア充オーラを全身に浴びて、朱に交われば赤くなるかなっつう淡い期待があったからという拗らせた理由だった。
結果。僕は心の全てに青あざができたかのようなダメージを負った。
見渡す限りカップルカップル、カップル夫婦カップルアベック。男一人なんて僕しかいなかった。
そうこうしているうちにキスとか、おててつなぐとか、まぁほっこりするスキンシップを見せられて、僕はそそくさとお家に帰った。耐えられない。
「(お前のこれまでの人生の)せ~せきはっぴょ~!」であった。そっちサイドの住人になるには、時期尚早だったらしい。いや、だった。
あ、ちなみに水族館そのものは非常に楽しかった。ピラルク見れて超感動。
そして僕は帰宅前、とあるケーキ屋に寄った。
柄でもなく、ショートケーキを2つ買い、店員さんに詰めてもらった。
「フォークはいくつご入用ですか?」と言われたので。
微笑みを浮かべながら僕は、「2つで」とピースサインと共に応えた。
僕の精一杯の勇気にジングルベルを。メリークリスマス。
大学3年のお話
嘔吐下痢症の風邪で撃沈。体重が落ちる。
大学4年のお話
友達が働くコンビニで予約していたケーキを食べる。4人前だったのに1人で食べたから胸焼けがすごかったが、大学4年間で一番平和なクリスマスだった。
最近のお話
記憶に御座いません。このパターン多いな。
振り返れば、僕のクリスマスって何なんだろうとちょっと思う。
ジングルベルじゃない。尋苦鐘とでも表記すべきだな、これは。
人見知りあんま関係ないな・・・。
強いて教訓を挙げるとすれば、クリスマス前後の水族館は危険だ!ってことだろうか。
あとは、頑張ってケーキを買うときにフォークを2つでっていうと、自分の中の壁が壊れるよってところかな。
クリスマスまで残り1ヶ月ちょい。
もちろん彼女ができそうな気配も、つくる気もさらさらないので、もう仕事をぶち込んでおいた。
今年の僕は、リア充だぜ!
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