久々の『僕は~』シリーズで、かつタイトルから分かる通り、かなりの確信を持っていることのお話である。
それは、『インポスター・シンドローム』と呼ばれるもの。簡単に言えば、何かを成し遂げても、それを肯定することができない心の持ちようのことだ。
どういう思考をしてしまうかというのは、Wikipediaの記述がしっくりくる。
この症候群にある人たちは、能力があることを示す外的な証拠があるにもかかわらず、
自分は詐欺師であり、成功に値しないという考えを持つ。
自分の成功は、単なる幸運やタイミングのせいとして見過ごされるか、
実際より能力があると他人を信じ込ませることで手に入れたものだと考える。
言葉にすると抽象的だが、僕はこの説明に心底納得している。何故かというと、自分の考え方にドンピシャだから、だ。
この言葉との出会いは完全なる偶然だったが、気づけばのめりこむようにして、僕はこの『インポスター・シンドローム』について調べていた。
原因はなんだ?どうすればそれを正せるんだ?僕が僕の成功や達成を喜べなくて、どうするんだ?
この辺りの答えや解決方法が知りたくて、本当に色々なサイトや文献を参照した。自分の中の一番の闇、それが晴らせると信じて。
―ということで今日は、そうして僕が調べまくったことや、過去の体験談などを基に、この『インポスター・シンドローム』について考えてみようと思う。
『インポスター・シンドローム』の実例。
まずは、『インポスター・シンドローム』である人の実例を紹介する。当てはまったり共感出来たりすれば、そういうことかも、である。
①達成したことを褒めても、『たまたまですよ・・』『〇〇さんの手柄ですよ』など、自分の成果として認めない。
②他者から評価を貰うことを喜べない、それどころか強い不安を覚えてしまう。
③今の自分のポジションや給料は、悪い方に不釣り合いだと思う。
④何かに取り組み失敗してしまうと、『やっぱり』と思ってしまう。
⑤自分の能力は他者より低いと思う。また、それがいつバレるかと不安になる。
こんな風に、『自分の能力に嘘を感じ、また評価が上がることを全力で回避する』のが、このシンドロームの特徴であると言える。
その理由は簡単で、以下のマインドセットが無意識のうちに固まっているからである。
『自分は無能であり、それなのに評価されるなんて、他人をダマしているとしか思えない。バレるのが怖い。』
字面にすると完全に病気だが・・実はこの思考、大なり小なり大体の人が経験するものらしいので、精神疾患とはもちろんみなされていない。
―では一体この思考は、何が原因でそうなってしまうのだろうか?以下、調べて分かったことと、僕自身の体験から、考察してみる。
『インポスター・シンドローム』の原因とは?
まず浮かぶのは、『目立つとその分足を引っ張られたり、妬まれたり、攻撃されたりする』というのが極端に嫌だから、ではなかろうか。
注目を浴びることが、恐怖と同義。そうなっていると、結構簡単に『インポスター・シンドローム』と結びつくらしい。
―だが、僕自身は、『教育』も結構原因に関わっているのでは?と考えている。
例えば、『手柄は人に譲りましょう』『"みんなで"協力しましょう』『誰に対しても礼儀正しく謙虚にしましょう』といったフレーズがそうだ。
これらを素直に、バカ正直に、大人になっても妄信的に抱いていると・・・『インポスター・シンドローム』の内容と一致する気がしてならない。
つまるところ、オトナが求める良い子でありすぎようとした結果、大人になっても自分を認められない、認めてはならないという考えに固執してしまう・・
そんな一面もあるように思える。
こんな風に、インポスター・シンドロームは根深い問題だが、あまりにも身近に原因があるため、いつなんどき、誰にでも起こり得るとよくわかる。
さて。そろそろキリがなくなってきたので、原因についての説明はここまでにしておこう。
今からは、具体的にインポスター・シンドロームを矯正する方法を述べる。自分もそうかも・・と言う人は、この盆からさっそく取り組んでみてほしい。
インポスター・シンドロームを打破するには?
ということでここからはこの厄介な症状を打破するお話。ちなみにインポスター・シンドロームをこじらせたままだと、以下のようなデメリットがあるのだとか。
①成功体験を積んでも、運や他者のおかげとしか考えられず、自分の自信につながらない
②失敗体験をすると、一般的な人以上に大ダメージを受ける。そのため、新しいことへ挑戦といった勇気がことごとくくじかれる
ムンクの【叫び】みたいな顔をして叫びたくなるような怖すぎるデメリットだ。
『小さな成功体験を積みましょう!』という言葉も、現状の僕には効かないのだ!(逆に自分の価値を自分で下げちゃうだけ)
では、どうすれば良いか?例えば毎度毎度、『お前は頑張ったよ!』と自分に語り掛ける、架空の誰かを浮かべればいいという意見もあるかもしれないが・・
実際、それで治れば苦労しない。ということで、この記事を参照すると、非常に具体的な方法が書かれていた。
それは、【成功した理由を突き詰めること】だという。
1日の中で起きたポジティブなこと、あるいは上手くいったことについて、【その理由を】考える。
これこそ、インポスター・シンドローム打破に有効な技だという。
そもそもインポスター・シンドロームとは、本来自分に帰すべき功績をそうできず、逆に自分に非が無いことを背負いこむという状態だ。
つまり、物事の考え方があべこべなのだ。歯並びが悪いのを放っておいても直らないように、ある程度の『ツールを用いた矯正』は必要なのだ。
例えば、昨日の出来事について、僕なら以下のように書ける。
営業電話に成功。売り上げを上げることができた。
なぜ?
→こちらから『提案』という形で伝えたから。複数のプランを掲示したから。電話でやり取りしたから。
という具合。これだけでいい。時間にして2分だ。
過去何度か紹介した『4行日記』と組み合わせれば、面白いかもしれない。ポジティブな出来事の横に、理由を書き添えておくのだ。
ストックが出来ていくと、自分が上手くいくときのパターンやルーティンがつかめるかもしれない。
実際、今少し心がウキウキしている。
さてさて。
盆休みがあったりなかったり、結構色々なこの時期だと思う。心が疲れたり、逆に無為な時間が続いたりすれば、こういった心の歪みは結構簡単に起きてしまうもの。
ここに書いたことが、アナタの頭に巣食う『インポスター・シンドローム』を蹴散らす一助になれば嬉しい。
それでは今日はこの辺で。