僕は筋金入りの『性嫌悪』持ちである。簡単に言えば、【エロい事柄】に対し、強い【うわっ!!】という感覚を抱く症状だ。
―実はこれ、『アセクシャル』以上に同意を得ない特性?であり、ネットに転がる体験談やお悩み相談も、比較的非常に少ない印象だ。
ということで今日は、別に誰に対するエクスキューズでもないが、この『性嫌悪』なるものについて、当事者として語りつくしてみようと思う。
エロ動画が全く見れない!
まずドン引かれるのがココ。盛りのついたお年頃の男なら血眼になって探し求めるアレが、もう全くもって無理なのだ。
そういうグッズがある店は、先輩の付き添いでついてった結果、偏頭痛に襲われリタイア。あっちをみてもこっちをみても、苦手な景色が広がっていて非常にしんどい。
性が全開の世界も描写も、すごく『嫌悪感』を抱いてしまう。これが『性嫌悪』の特徴なのだ。
取り立てて強くそれを抱くのは、異性が性行為に及んでいるところ・トップレス・性器の描写及び、それを想起させる音も声であり、数分もたずダメである。
別に女性が嫌いなわけでもなく、何なら過去に言ったがある種のフェティシズムへの嗜好はあるため、性欲がゼロなどとは、おこがましくて口が裂けても言えない。
―が、一瞬でもそういうシーンに移行した瞬間にもうダメ。それくらい徹底して、僕はもうそれがダメなのだ!
超ウブゆえの恥じらいかとか好意的に解釈しようとしたが、どうやら全然違うらしい。また、恐怖症とも別物のようだ。
―他の人の『恐怖症』のリアクションを見る限り、今のところ一番近いのは、『集合体恐怖症』の人がそれを見る時のあの感じ、だと思う。
『ちょ、マジ、やめ!』という必死の抵抗。たった一瞬見ただけでも、トラウマになるかの如く忌避するあの感じ。似ている。
ピエロ恐怖症の人がピエロを見たときと表現すると、何か少し強すぎる。一方、虫嫌いの人が虫に接する際の感じというと、何か失礼すぎる感じが勝つ。
セクシー系の人に魅力の一切を覚えない。そういえば昔から、ド貧乳で超ボーイッシュな人が好きだと感じていたが、単に性のにおいが一切しないからなんですね。
好きというより、『平気』という感覚の方が正解。アセクシャル気質なので、落としどころはこうなる。犬が苦手でも、平気な犬種がいるのと同じだ。
―こんな考えやリアクション、『あ、わかる!』という方はおられるだろうか?
性嫌悪はいつから目覚めたか?
一番早い心当たりは、大体中学2年生の頃に遡る。ある男性ホルモンどっばどばの友人がいて、そいつは四六時中エロに飢えていた。
ある日僕が部活を終えて家に帰ると、まだ普及し始めて新しいノートPCに、彼からメールが届いていた。JPG画像が何か数枚付いている。
開いてみると、『お前におすそ分け!』という文言と共に、アニメキャラがあられもない姿になっている画像がコンニチワ。つまり、エロ画像である。
普通だったら『うっぴょー!!!』なのだろうが・・・。
僕はハッキリと『うわっ!!』と思ってしまった。例の恐怖症を持つ人が、その対象に抱くあの感覚。
―その後は、限界まで薄目にし、なるべく見ないようにメールを完全消去。結果、この一連の事件は、軽く僕のトラウマになってしまったのであった。
また別の日、僕は祖父が家に引いたケーブルネットにハマっていた。そこで再放送される1980年代のバラエティが、不思議と面白かったのだ。
―が。当時のテレビは、ある種無法地帯らしい。僕はドリフ?のとあるコントを見ていたのだが、確かそれはお医者に扮した誰かが女性を診察するという内容だった。
そしていきなりその人が、診察のためか服を持ち上げた。するとそこにあったのは・・・。もう、書かなくても良いですよね・・・。
僕はその日以来、それが放送されていたチャンネルをみていない。だって、ねぇ。
こんな風に、善意やサービスさえも『うげっ』となってしまうのが、性嫌悪の特徴なのだ。僕はハニートラップを仕掛けられても、引っ掛からない気しかしない。
日常生活に支障はあるの?
―はっきり言うと、まるで無い。むしろ性欲が爆発して風俗にGOみたいな思考に一切ならないため、ピンクなリスクと無縁な分、むしろラクかもな~とも思っている。
ちなみに『性嫌悪』と『アセクシャル』は別物で、『性嫌悪』だけ、『アセクシャル』だけ、なんてケースも存在するのだとか。
例えば前者なら、彼女はいるけど嫌悪感から性行為ができない、となる。後者なら、恋人は要らないけどエロ画像には飢えてる、な~んてケースもあるんですと。
両方あるおかげで、非常に収まりがいい。究極、医療が進歩すりゃ、行為に及ばずとも子どもを授かるとかできるんじゃないの?そこまでして欲しくは無いけど。
ってことで、最近人見知りやネガティブとは関係なく『コンプレックスになりがちな』気質について書いておりますが・・。そろそろ次はメインテーマに戻します。
そんなワケで、独り語りはこの辺でー。