僕はネガティブだけど、それなりに充実した人生を生きたいと思う。

「ネガティブ」で片づけず、自分の観察を続けたい。

友達が父親になる。僕はそれを本当にすごいと思った。だって人生を人にあげるなんて、僕にはできないから。

こないだ、数か月ぶりに会う友人から吉報を聞いた。

 

『俺、子どもできたけぇ!』

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それを聞いて、結構驚きながらも、僕は心の底から祝福した。

 

僕は彼のことはもちろん、奥さんのことも知っており、二人ともが『子宝』を授かるために懸命な努力をしていることも存じていたからだ。

 

それが実ったという安堵と喜び。もちろん出産という最大のイベントに備え、着々と準備は進めなければならないが、彼の晴れやかな顔が印象だった。

 

帰り際、『出産祝い、待ってるから!』とヤツはさわやかに言っていたなぁ。もちろん、頭をねじり上げて、最高の贈り物を絶対にしようと誓っている。

 

―僕は同時に、本当に心の底から彼を凄いと思った。偉大だと思った。何故か?

 

・・・何度シミュレーションしても、僕がしたい生き様に、僕の子どもという存在も結婚という制度も相容れないからだ。僕は人生を人に絶対あげられない。

 

今日はそんな拗れ倒したセクシャルと思考によって溜まりまくったマグマを、思いつくままに噴き出させてみる。

 

 

性嫌悪でアセクシャルな僕に結婚は無理。

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18歳くらいのとき、実は結婚がしたかった。夫婦愛・家族愛をテーマにしたアニメにハマっていたのもあるが、単純にそういう生き方は当然だと考えていたからだ。

 

どこかのタイミングで就職し、家を買い、奥さんと暮らし、子どもとワーキャーやる。そういうのが楽しいんだと、無知だったその頃は完全に信じていた気がする。

 

―しかし、僕は僕の本性に、段々と気付くようになっていった。まず、もともとモテないのは承知だったが、何年経っても、それに対し何の感情も抱けなかったのだ。

 

もちろん20代前半で彼女がいないことは、何度イジられたかわからない。性交渉が無いことは非常に惨めなことだと諭されたことも数知れず。

 

合コンに行けば唐揚げと少々の酒に5000円を払って何も得ずにお終いだった。全く対価に合わないので、僕は二度とその場にはいかないと誓っている。

 

・・・詳しくは以下の記事に書いたので自分語りはこの辺にしておこう。

hitomishiriteki-jinseikun.hatenablog.com

 

さて。世間の成功モデルで考えれば、僕が抱える問題はもっと根深く、重たく、暗い。

 

この己の気質を踏まえてシミュレーションをすると、何回やっても何回やっても、結婚したら確実に不幸になる未来がはじき出されるのだ。

 

例えば、経緯を無視して僕に『嫁』という契約を結んだ存在ができたとしよう。すると、必然的に同じ屋根の下で暮らさなければならない。

 

まず正直、この時点で嫌だ。まぁ同棲とかやったこと無いから想像の部分も大きいけど、性別はどうあれ他者と同じ屋根の下というのは、抵抗が強すぎる。

 

また、僕は激しい性嫌悪である。先輩の車に乗っているとき、その人がふざけてAVを流し始めたのだが、即『ちょっと無理なんで消してください』と言ったほどだ。

 

つまり、性行為を前提とする『子ども』という存在は、この時点で絶望的。授かるためにクリアしなければならない障壁が、いきなり超高い。

 

となれば、体外受精か、養子を貰うかという話になってくる。しかし、僕はそもそも、『子ども』という存在にそこまでしてでも欲しいと思える価値を置けるのか?

 

・・・何度やっても思う。無理だ嫁や子どもができた瞬間から、僕の人生は僕だけのために使うことが許されなくなるからだ。

 

何をするにも、血を分けた人間、親族となった人間への影響を考えねばならない。窮屈だ。僕の人生から裁量が消えるとか、二度と味わいたくない最悪の感覚である。

 

言葉を選ばずに言うが、僕は自分の子どもができたとして、心の底から愛せる自信が全くない。だからこそ、『家族』を形成できる全ての人が本当に偉大だと思う。

 

『家族』という存在を持つメリット。それは安心とか温もりといった精神的なモノから、法律上の特権という身もふたもないものまで様々だろう。

 

では、そのデメリットは?僕にとっては、あらゆる『自由』を制限されることであり、これは僕が僕の価値観として一番嫌いな要素である。

 

結婚で得られるメリットは、絶対にそれを超えてこない。だから僕は、まず間違いなく『結婚』と相容れない

 

ゆえに、"法律上"独りの方が、幸せに生きられるのである。もうこれに納得しているので、今のところはこれを変えようと努力する気は全くない。

 

・・・ただ、『自由』でありたいがゆえに『結婚』を選ばない男女は、ここ最近非常に多い。僕は別に、マイノリティでも何でもないのだ。

news.yahoo.co.jp

 

ちなみにこの生き方を選択する理由として、『ずっと恋愛がしたいから』というのもある。僕はこれについても、全く同意することができない

 

続いてはそれについてつらつらと。

 

性嫌悪でアセクシャルな僕に恋愛も無理。

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彼女を作ろうと躍起になる男子高校生・大学生をよく見かける。まぁ頑張れやという話なのだが、なぜそこまで必死になれるのか、時に不思議に思うことがある。

 

だから純粋に、『え、なんで彼女欲しいん?』と聞いてしまうのだ。すると出てくる、色々な答え。

 

『あちこちデートしたい!』『モテたい!』『支えてほしい!』『みんないるから!』『好きな人の側に居たいじゃん!』

 

うーむ、女子中学生みたいなことをおっしゃる。バカにしているわけではないが、その程度のモチベで努力を継続できることは、これもまた尊敬の念を抱いてしまう。

 

そもそも、『恋愛』と『友情』の違いとは何なのだろうか?個人的には、これを言ったらお終いだが、『性愛の要素があるかないか』だと思う。

 

下心が無いのなら、『彼女』という肩書にこだわる必要はないはずだ。普通に性別が違うだけの友人で良いじゃないかと。

 

―そう考えると、僕はもう『恋愛』したいという気持ちにはならないな。そもそも、皆が言う『好き』が全く理解できないので、もう仕方がない。

 

仮に『彼女』という存在を想定したとして、僕はその人に何を求めるだろうか?

 

僕は性嫌悪なので、そういう行為の相手としての価値は全く要らない。では他に何があるか、無茶苦茶考えたが、本当に出てこなかった

 

僕は水族館や動物園が好きなのだが、一人で行くのはちょっと物足りない。そういう時に声を掛ける相手として。

 

また、ピザが食いたくなった時、それをシェアするために気軽に呼べる相手として。

 

それが僕が『彼女』に求める限界だ。つまり『友人』という関係と何ら変わりはない

 

そんな等式が成り立つ僕なので、わざわざ意味不明なリスクや謎の労力を取ってまで、その人を『彼女』という間柄に格上げする必要は皆無

 

恋愛するより洗濯とか部屋の掃除とかがしたい僕なので、やっぱこれも人生に不要である。証明できているので、これについても改める気はない。

 

それでも誰かと暮らすとなれば?

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最後に、異性でありながら、僕のワガママを満たす人っているのかなと考えてみた。つまり、完全なる『友人』という関係を築ける人はいるのかな、と。

 

正直、外国から来た人みたく自分と違う価値観や思考で行動する人は友人に居たら面白いと思うので、女友達が要らないという話では別にないのだ。

 

さて。改めて、シミュレーションをしてみた。『性愛』の要素を完全に無視できる『異性』とは何だろうか?・・・そして仮説が出来た。

 

もし、そもそもお互いに性的欲求が存在せず、かつし得ないことが前提の人だったら、この関係を築くのは可能ではなかろうか、と。

 

となれば、意外とポンと閃く。僕と同様にアセクシャルか、レズビアンの人かなと。後者については少し補足する。

 

ビアンの方の"恋愛対象"は女性だ。だから男に対してはそんなものが最初から存在しないので安心である。

 

その人が女性に手を出したらどうするのという話もあるが、個人的には友人がよそで恋人作って何をしようが、死ぬほどどうでもいい

  

異性としての魅力という死ぬほど嫌いな言葉を全く意識する必要が無い相手。そういう人がいたら、純粋に面白そうなので会ってみたい。

 

 終わりに。

 

たまに結婚したくない理由を聞かれることがある。めんどくさいので、最近の返しは全て同じ。

 

『ケチだから』

 

である。これだけで僕の意図を汲み取れる人はまずいないけど。

  

僕は自分の人生は自分のために使い続けたい。行きたいときに行きたい場所へ行きたいし、食べたいものはそのときに予定を変更してでも食べたい。

 

僕は人生を半分ずつ出し合って1つの生き方を作りましょうという美談が無理なのだ。ケチゆえに、僕は結婚できないのである。

 

こういう風に割り切っているけど、やりたいことを全部するには、まだ時間が足りないと本気で思っている。今生はもう、そんなことしてる暇はないですね。

 

友達が父親になる。僕はそれを本当にすごいと思った。だって人生を人にあげるなんて、僕にはできないから。

 

そういう光の裏で、くそ闇めいたことを考えた僕でした。

 

では今日はこの辺で。

 

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