スランプと言う言葉がある。辞書で引いてみると、『ドスンと落ちる』とか、『ハマり込む』といった意味が出てきた。
それに似た、様々な事柄が停滞する場面は、人生においてままある。
僕においても色々とあった。
伸び悩む模試の点。増える仕事のミス。何故か出てこない説明の言葉。
何をやっても上手くいかない場面が続くと、『あぁ、スランプだなぁ・・・』と意味もなく落ち込む。
そして、『次もどうせ・・。』というマインドに囚われ、抜け出せなくなってしまう。僕が思うスランプの定義はこんな感じだ。
楽天的な人間は、『何とかなるってどうせ』で本当に解決するから羨ましいが、性根がネガティブであれば、その妙技が使えなくて萎える。
では、一体どうすれば僕らネガティブでも、すんなりスランプを脱せるのか。
今日は、僕が試してきた事柄の中で、効果があったものを列挙したい。
身体を徹底して休める。
スランプ時は、意識して『間』を置けと言われる。確かに、と思う。
不調時に、好調な頃の自分を想像しながら、がむしゃらにアタックや努力を重ねると、得てして良くない結果に繋がりがちだ。
フォームを崩すだけ、と言えようか。結果、泥沼に一層ハマっていく。
一番簡単なのは、一旦不調であることを受け止めた上で、身体を徹底して休めることだ。
実は、スランプの原因は、そもそも極度の疲労とか体調不良に因るものであることが多い。
考えてほしい。
風邪は引いていないか?最近良く寝られているか?酒を飲み過ぎていないか?
こう言った要因が連続しているようなら、そもそもスランプと言うより疲れているだけの可能性もある。
となれば、対処は幾分楽になる。
美味しいものを食べよう。8時間以上寝てみよう。薬を飲んだり、風呂にゆっくり浸かったり。色々とワクワクする手を打てる。
まずは徹底して身体を休めることから、脱スランプを始めてみよう。
基本に徹底して立ち返る。
それでも上手くいかない時は、一度シンプルな位置にまで立ち返ることをオススメする。
それが『基本』と言われる分野だ。
勉強であれば、教科書レベルの公式や文法。仕事であれば、雑務。省みる余裕すらなかったことに、敢えて集中して丁寧に取り組んでみよう。
すると、スランプを言い訳に、その辺がおざなりになっていると分かることも多い。
数学を例に取れば、難問に取り組み過ぎて、基本公式の理解や解釈があやふやになってしまっているのに気付くとか。
仕事であれば、雑務に当たることをやっている内に、忘れていた業務のカンとかその辺を取り戻せるとか。
抽象論にはなってしまうものの、スランプ時はいっそ基本に立ち返ることも有益だと、ここでお伝えしておく。
自己重要感を満たしてくれる本を読む。
自己重要感とは、簡単に言えば『自身には存在価値がある』と認めてもらうことである。(自分で自分をそう認めることも含む)
スランプ時は、能力が低下している(と錯覚している)関係で、これが激減していることもままある。
『俺なんて、私なんて・・』というシンキングは、放っておけば結構危険だ。杞憂であれば良いのだが、最悪鬱へと突っ込んでいく。
そういう時に、人から自己重要感を満たしてもらえれば一番良いのだが、大体そういう優しい人は極めて稀。
となれば、こちらからそのメッセージに手を伸ばせば良いわけで。
僕自身、打ちのめされた時とか、自分で自分を責めたくなる時は、たまにある。
そういう時に、温かいメッセージで満たされている本を読み込むと、ふっと心が軽くなる感覚を得られるのだ。
ということで、以下、特に僕がそれを強く感じた本を列挙しておく。
何もしない。
最後に、僕なりの最終手段をお伝えする。
もう、徹底的に何もしない。現状に抗うことも、誰かに相談することも、もう何もしない。
全てを放棄し、ベッドに横になり、天井を見つめながらただただ呼吸を繰り返すだけ。
思考は空っぽにする。鼻から息を吸い、腹に溜め、口から吐く。それにだけ集中するのだ。
言い換えれば、自らネガティブの底に進んで落っこちていく。そんな感覚である。
不思議なもので、大体1時間以内、どんなに長くても1日以内に、気持ちが吹っ切れる。
半ばやけくそな結論になることもあるが、すっきりとした心持に勝手に整ってしまうのだ。
精神的な開き直りだとも言える。とりあえず、金も掛からないし、全てをやってみたのちの最後の手として覚えておくのはアリである。
終わりに。
繰り返すが、ポジティブであれば、スランプでさえも『ピンチはチャンス!』『今は飛躍の一歩前!』という言葉だけで何とか処理できる。
だが、僕らネガティブに必要なのは、正直なところ『具体的な対処法』である。
なるべく抽象論にならないよう気を付けては見たが、どうにもそれが混ざってしまったのは少々申し訳ない。
今後ネガティブなあなたがスランプに陥ってしまったときは、ここに書いた方法を試してみてほしい。
きっと、一助になるはずだから。