基本的に『貸し』が多い人生の方がトクをする。これに異論はないと思う。
しかしこれを一歩間違えれば、『搾取されるだけされて、しかもナメられる』という最悪のループが待っている。こうなればもはや『奴隷』のようなものだ。
だが僕はそのループにハマってしまった。というか今も、職場において若干ハマっている。たまに断ろうもんならなんかイヤな顔をされるアレ。イラつくぜ。
そういう自分のお人好しが過ぎる性格があまり好きじゃないのだが、とはいえ打開策があるワケでもなく。こんな風に悶々としていた僕に、偶然こないだ光が差した。
それはあまりにも感動する答えだったので、今日はここにシェアするぜぃ。
『お人好し』と『頼りになる人』の違いとは?
そのきっかけは以下の動画である。
ここで話していることを掻い摘んでまとめると、人間を『与える側』『もらう側』『その中間』で分けたとき、一番幸福度が高いのは『与える側』なのだという。
しかし、実は一番幸福度が低いのも『与える側』であり、つまり『お節介焼き』は色んな意味で諸刃の剣なのだと説かれていた。では、何が天国と地獄を分けるのか?
それは、『ノーと言えるかどうか』なのだという。そしてこれは、気分によって変えるものではなく、ある基準から先を徹底して断るというものである。
その基準とは、『自己犠牲を伴うかどうか』。つまり頼まれごとをされたとき、自分に負担が極端に乗らないかを考え、もしそうなら断るというものだ。
―この動画の中では、その『断り方』のコツも2つほど解説されていた。せっかくなので紹介する。
まず、『理由を言わない』というものだった。理由とは見方を変えれば、相手が攻撃できるチャンスである。
うっかり理由を言えば、それの解決策を出され、こちらが断ることができなくなる。
例えば、『この仕事やってくれん?』と頼まれて、『今忙しいので・・』と返すと、『じゃ、終わった後でいいからよろしく^^』とされる感じだ。
一度頼みを受けてしまうとわかるが、なぜか『お願いした側の方が立場が上になる』のが、これの一番厄介なところだ。
とにかく一旦リクエストを通し、『まだ?』と真綿で首を絞めるようにじわじわと確認を取って攻める。ちなみにこれ、ヤクザの常套手段でもあるらしい。
だから理由を言わないのだ。『いやー、無理っすね』と開けっ広げに返すのがコツなのだとか。『なんでよ?』と言われても頑張る。これは意思の問題である。
ちなみに上級者テクとして、逆にネジ返すという怒り方もある。例えば、『お願いね』→『無理っすね』→『いや、なんでよ(不機嫌)』という返しがきたら・・
『なんでイラついてるんです?』と静かに攻める。これもまた、『ナメられ』に突っ込まないテクの一つだと、昔本で読んだ覚えがある。
はい。こういう『ちょっとした衝突』さえも嫌な僕みたいなタイプの方には、もう1つの方をオススメする。それは『代替案の提案』である。
例えば、『この仕事やってくれん?』と頼まれたら、『ちょっと手一杯なので、〇〇さんとかどうですか?』と返す感じだ。
まぁ、〇〇さんからはめんどくさがられるだろうけど。
他者を巻き込むのがイヤなら、『交換条件』を出すのも良い。例えば自分の仕事を代わりにお願いしたり、期限をたっぷりとれるようにしたり。
それすらも嫌そうな感じを出されて、『いや、今日中で』と言われてもくじけない。『では荒くなるかもしれないですが』とか何とか言って、労力を減らせばいい。
これくらいの駆け引きは勇気を出してやらないと、永遠に小間使い扱いのままその状況に甘んじると釘を刺されていた。う~む、コワイ。コワイ。身に染みる。
『パシリループ』をどう脱するか?
では、この超絶厄介なパシリループをどう脱出するか?学校とかの閉鎖的環境なら難度は極めて高いが、職場くらいの距離感なら少し希望が見える。
例えば、『キレたフリ』というのも、手段としてアリだとよく書かれている話である。ゴミ箱を蹴るとかそういうヤツですな。
ただそうやって劇的に環境を変えなければならない状態もレアだと思うので、やっぱ小さな『断る経験』を積んで、地道にその能力を修得するしかないのかも。
いきなり上司の依頼を断るのが大変なら、同期の依頼に代替案を出すところからスタートしてみればいいワケで。
同期すらキツいなら、友人、後輩と、最初のハードルをガンガンと下げていく。そうやってスタートするのが非常にオススメである。
・・・だが、あまりにも環境がもうイジメに近い状態なら、そこは絶対にあなたの居場所ではない。心をぶっ壊す前に、退職届を出して逃げるのをオススメする。
『逃げの退職はキャリアを毀損する』みたいな脅迫もあるが、キャリアの傷と自分の命、どっちの方が大切か考えれば1秒で崩せる問答だ。
ちょっとでっかいところまで突っ込んだが、今現在このループにお悩みなら、現状に我慢するという術だけは絶対にオススメしない。
終わりに。
ということで、『脱使いパシり』をテーマにあれやこれやと書いてみた。もちろん、その手段がわかったからと言って、実際に出来るかどうかはこれからの話。
経験値が溜まってくるような良い方向に持っていければ、それはそれで記事にしようかなと。ま、先のお話ですが。
『まずは人の依頼を受けてから自分のことをするんだ』というのは誰目線の格言か、よく考えてみると良い。
そうすると、無条件に引き受けまくることのくだらなさと不健康さ、あとリターンの少なさが浮き彫りになる。その疑念があるのなら、再考の時かもしれない。
では今日はこの辺で。