僕はネガティブだけど、それなりに充実した人生を生きたいと思う。

「ネガティブ」で片づけず、自分の観察を続けたい。

キラキラした未来を描く新入社員に渡したい、残酷だけど仕方ない【現実】を教えてくれる超良書5選!!

4月になったら少しは時間が空くかと思っていましたが、そんなことはなかった中元です。

 

はい。いよいよ4月になった。つまり、心に期待と不安を抱いた新社会人が、ついに働き始める時期になったということだ。

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今でこそ現実にタコ殴りされて色んなものが見えてしまっている僕だが、確かに10年近く前に新入社員だった頃は、きちんと色んなことに期待していたものである。

 

しかし、期待はその大半が裏切られる結果になったのは否めない。無条件に信じることのアホくささと危うさを、身に染みて感じた時期である。

 

だからこそ、ある程度現実社会のどろどろした仕組みを知ったうえで、社会に出た方が、大事なものを守りやすいのではないかと思うに至っている

 

事前にそういうダークサイドを知ってるか知らないかは、全然違うためだ。特に、運よく優秀で人徳のある人間ばかりに囲まれて育ってきた人に伝えたい話かも。

 

ということで今日は、いきなりいろんなものをへし折ってしまいそうだが、そういった【現実】をストレートに教えてくれる良書を紹介したいと思う。

 

意外とその辺を、身も蓋もなく暴露し解説する本は少ない。そういう意味でも貴重な情報源である。気に入ったヤツだけ、手に取ってみてほしい。

 

では以下にまとめていこう。

 

 

悪いヤツほど出世する

ここ1年で一番「やっぱりそうか」という諦めを得られたのがこの本である。もともとはリーダーシップの神話に対する疑義がテーマなのだが、他にも学びは多い。

 

例えば、なぜ頑張っても報われないのか、あるいは理想とされるリーダーシップ像を体現する人が出世できないのか、その闇の答えが、データと実例を添えて書かれている

 

逆に、「なんでこんな人が出世できたのか」という答えも、はっきりと書かれている。現実社会の冷酷さ、そしてめんどくささをここまで教えてくれる本は無いだろう。

 

かなり分厚い本なのだが、「ここに書かれていることを俺は知らなければならない」という強い思いもあって、4日くらいで読み切ることができた

 

そして、ソースのたっぷりかかったコロッケを食べた後のような、苦しくも確かな満足感を得られたことを、まだはっきりと覚えている。

 

さて。もちろん、キラキラしたリーダーシップを説く本を読んで、自分を鼓舞するのも悪くはない。しかし同時に、現実の仕組みもきちんと知っておいた方が、絶対に良い

 

世の中、実力だけでは昇進できないのである。頑張っても数値を作っても、しがらみの前には霧散することもあるのである。

 

新入社員だろうが、知っておいてほしいリアルだと思う。

 

ヤクザ式「困った上司」とつき合う実戦心理術

元々は龍が如くにハマり始めた頃、タイトルで買った本だった。しかしそこに書かれている実戦的な心理術は、はっきりと社会人になった今、使えるものばかりである。

 

シリーズは全部で4つほどあるのだが、特にオススメなのはこの【上司と~】のヤツである。なぜかというと、ほとんどの人にとって盲点のスキルだからだ。

 

ハシゴを外されたらどうするか?安請け合いされて責任だけ振られたらどうするか?そもそも全然仕事をしない人だったらどうするか?

 

この本には、そういった修羅場を潜り抜けてきた人の考え方やセリフ回し、そしてその心理的なからくりが、最初から最後まで余すことなく書かれている。

 

もちろんそれがズバリその人にとっての模範解答になるかどうかはわからないのだが、確実にそのヒントになる実例と分析が網羅された一冊だ。

 

理不尽の極みである極道社会で培われてきたノウハウは、堅気であろうとあちこちで応用可能な、まさに【実戦】心理術である。知っておいて損はない。

 

渋谷ではたらく社長の告白

サイバーエージェントという会社ができるまでと、できてからの激動を、社長である藤田晋氏自ら、過去を振り返る形で描き切ったノンフィクションである。

 

これを読むと、「はたらくこと」と、熱狂の意味がきっとすぐに理解できるはずだ。それくらい、書かれている内容は、どこまでも真っ直ぐで、ある意味狂っている。

 

もちろん「仕事なんてのは生きていくのに必要な金を稼ぐための手段」という風にしか思っていない人には全然響かない

 

だが、何かしらの夢と情熱がある人には、超面白いこと請け合いの一冊だ。特にネットバブル崩壊から買収の危機の辺りを描いた章は、一切手が止まらず読める

 

それくらい、とんでもない熱量が込められた本である。ちなみに、続編にあたる【起業家】という本もあり、こちらも面白い青春小説にもなっているのでオススメだ。

 

なぜ、「あんな男」ばかりがリーダーになるのか

最初に書いた本とちょっと似ているが、こちらはさらにそれを深めた一冊、という具合だ。(主張や結論はほぼ同じだけど)

 

最後の方には、「そういった人をリーダーにしないためにできること」にまで突っ込んでいる。このことは「悪いヤツ」の方にはあまり書かれていないため、超大事。

 

この2冊を読んでおけば、今の世の中のリーダーシップ神話のアホくささと、現実の不条理さの理由が、その辺のリーダー養成講座の講師よりわかるのではと思う。

 

とはいえ、では適切に評価されていると感じていない下の人間はどう処すべきかという話は、どちらも手薄という印象は否めない。

 

ただしこの身の処し方については、さっき紹介した「ヤクザ式~」に詳しいので、さらにそれを読んでおけば一層、理不尽に強い自分になれるのではと感じている。

 

革命のファンファーレ 現代のお金と広告

最後に、【価値】の本質を完全に解き明かした一冊をご紹介する。ちなみにこの本が出版されたのは数年前だが、見事に書かれた通りの未来が来ているので恐ろしい。

 

本当の”広告”とはなにか?”お金”の正体とはなにか?説明できそうでできないあれやこれやが平易な言葉で書かれており、読むだけならマジで1時間も要らないほどだ。

 

「プペル」無料公開の理由や狙いもすべて書かれており、「無料公開したらクリエイターがくいっぱぐれる!!」という批判の的外れさも、よくわかってしまう。

 

ここだけ切り取ると、ややクリエイター向けの内容になっていると思われるかもしれない。

 

しかし、むしろクリエイター的な視点を得なければ、今の世の中では戦えないという方が正確なのだろう。

 

ここにあることを知らないままだと、資本主義の競争社会の中で緩やかに死んでいくしかないのではとさえ思わされる真理がたっぷり書かれた名著。

 

好き嫌いせず、是非一読してみてほしい。

 

―ということで、期待と不安に胸を膨らませる新入社員に、良くも悪くも現実はこうなっているというカラクリを知ってほしくて、こんな記事を書いてみた。

 

実力があっても昇進はできないし、人格者じゃなくてもリーダーにはなれるし、言われたことをただやるだけでは市場から追い出されるのだ。

 

勉強を避けて、いずれすることになる【体験】に教わるか、誰かが既に説いた【経験】から教わるか。

 

それについては、好きな方でどうぞ、とだけ書いておこう。

 

ってことで今日はこの辺で。

 

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